【ソフトバンク】87打点の栗原陵矢さえ保証なし…三塁定位置取りへ監督の言葉「受け止めた」20年ドラ1
ソフトバンクの井上朋也内野手が20日、“レギュラー不在”の三塁で定位置奪取のための猛練習を誓った。トレーニングのためにみずほペイペイを訪問。“師匠”で同じ守備位置のライバルでもある栗原陵矢内野手を乗り越えるため「同じことをしててもダメ」と今オフは孤高のトレーニングを積むと明かした。
就任2年目となる来季へ向け、小久保裕紀監督は「レギュラーは柳田、山川、近藤」と主軸3人の名を挙げて“保証”している。逆に言えば、3選手の左翼、一塁、右翼以外のポジションはレギュラー不在ということ。今季、打率2割7分3厘、20本塁打、87打点でリーグ制覇に貢献した栗原でさえ、無条件では定位置を与えないということだ。伝え聞いている井上は「やることは変わらないですけど『そういう監督の考えなんだ』って自分で受け止めて、頑張ろうと思いました」と“師匠超え”への励みとした。
今年1月は米アリゾナ州で栗原とともに合同自主トレを行った。だが来年は「主にはひとりでやります」と福岡や母校の埼玉・花咲徳栄周辺などで孤高のトレーニングを敢行する。なぜか。「同じことしててもダメかな」と井上。「(栗原から)取り組む姿勢から技術から(学び)、米国という普段行かないところでの経験もあった」と異国での修業の効果を強調した一方「一緒にやっていると、だいたい同じ(練習)量になってくる。自分はもうちょっとしないといけない」と打ち明けた。師匠と同じ練習をこなすだけでは、いつまでたっても追いつくことができないと痛感したのだ。
米国では練習拠点とホテルが離れていたこともあり、寝食をともにする間柄では“コソ練”もままならなかった。しかし、ひとりだけの自主トレなら、際限なくバットを振り続けることができる。「サードは守備も最低限必要なんですが、(第一に)バッティングを上げていかないと」。栗原の2倍、3倍の練習量でおのれを変える意気込みを示した。
井上自身、今季の1軍出場は5試合で無安打。1軍デビューした昨季は15試合で10安打、1本塁打、3打点を残しただけに「悔しかったです。何もできなかった」と2020年ドラフト1位は脣をかんだ。近年、球団のドラ1野手でレギュラーに定着した選手は少なく、直近でも09年の今宮健太内野手までさかのぼる。「そういうのはあまり考えてないです。気にするタイプじゃない」。プロ5年目のレギュラー奪取へ、死にものぐるいで練習するのみだ。
11/20 14:58
スポーツ報知