巨人、育成ドラフト6位 走れる98キロの内野手 愛称は「『ブー』でお願いします」

仮契約した育成6位の竹下(左)は岸スカウトと握手を交わす

 巨人から育成ドラフト6位指名を受けた明徳義塾・竹下徠空(らいあ)内野手(18)が16日、高知市内で支度金290万円、年俸360万円(金額はいずれも推定)で仮契約した。183センチ、98キロの大型スラッガーは、愛称「ブー」の浸透を熱望。背番号は岡本和の「25」にちなんだ「025」に決まり「目標は岡本選手。早く0が取れるように頑張ります」と主砲の後継者を目指す。

 緊張でこわばらせた表情の奥に、愛らしい素顔が潜んでいた。ファンから呼んでほしいニックネームを問われた竹下は「『ブー』でお願いします」と相好を崩した。「明徳のブーちゃん」といえば、元中日・中田亮二氏(37)=顔写真=の愛称。先輩と同様、名将・馬淵史郎監督(68)から命名され「いろんな人のうわさによると、自分は3代目ブーらしい。初代は中田さん、2代目は1個上の先輩です」と“ブーの伝統”を引き継いだことを明かした。

 高校通算18発の長打力に、50メートル6秒3と俊敏さも兼ねる一塁手。入学時の体重は110キロ超だったが「ダッシュ系を組み込んでもらった」と、馬淵監督による冬季特別メニューで約20キロの減量に成功した。1年時から見守ってきた岸スカウトは「体が絞れて、キレが出た。サードに関しては十分、できる力を持っている。肩も強いですし、守備も高い評価をさせてもらいました」と太鼓判を押した。

 背番号「025」には、貴重な右の大砲に対する球団の期待が込められている。当面の目標となる支配下登録に向け、竹下は「ここで終わったらそれまで。1軍で活躍できるような選手になるために、頑張ります」。明徳の3代目ブーちゃんが、岡本2世への道を歩んでいく。(内田 拓希)

 ▼生まれとサイズ 2006年11月12日、島根・大田市生まれ。18歳。右投右打。183センチ、98キロ。

 ▼球歴 小学3年で野球を始め、大田二中3年時に全国中学軟式大会でV。明徳義塾では1年秋から背番号3で、3年夏の甲子園は4番で16強。

 ▼名前の由来 母・真奈美さんが「らいあん」と名付けようとしたが「『あん』に当てはまる漢字がなかった」という理由で「らいあ」に。

 ▼明徳魂 代木大和投手、吉村優聖歩投手が出場した21年夏の甲子園を見て明徳義塾進学を希望。ドラフト当日に2人から「大変なことがたくさんあると思うけど一緒に頑張っていこう」と電話をもらった。

 ▼好物 母・真奈美さんのホワイトシチュー。「多いときは週に3回くらい食べる」。

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