【阪神】藤川球児監督、１９歳・井坪陽生に惚れた　紅白戦での先制二塁打に「ものすごく能力高い」

◆紅白戦　紅組４ー０白組（９日・安芸市営）

　阪神・藤川球児監督（４４）が９日、来季高卒３年目を迎える井坪陽生（ひなせ）外野手（１９）の将来を嘱望した。高知秋季キャンプ２度目の紅白戦。紅組の「３番・中堅」で先発した有望株は、初回１死二塁で津田から左翼線への先制二塁打を放った。３日の紅白戦は両チーム無得点で終わったため、これが記念すべき藤川政権“初得点”となった。

　後方から熱視線を送っていた指揮官は「ものすごく能力が高いことは重々、分かっている」と納得の表情。「チームとしても非常に今後、大事な存在になる選手。この前は１番で、今日は３番に入って彼（の能力）を引き上げたい。監督も打撃コーチも新しく交代したタイミングなので、彼がもう一歩、大人の成長というか、次のステージに上がるチャンスはあると思う」と期待した。

　１軍経験はなく、２年目の今季は２軍で１０５試合に出場し、打率２割７分５厘、２本塁打、２８打点。今キャンプでは「一気に１軍に定着できるように」と来季を見据え、新任の小谷野打撃チーフコーチらと打撃を磨く日々だ。藤川監督は「何人、使える選手が出てくるのか」と、１学年上で今季台頭した前川に次ぐ新戦力を心待ちにしている。その候補の一人が井坪。“英才教育”を続けていく。（中野　雄太）

　〇…藤川監督が、秋季キャンプ視察初日の岡田オーナー付顧問と８５分間の“青空会議”を行った。紅白戦前のフリー打撃中に三塁ベンチ前で談笑を始め、途中から小谷野打撃チーフコーチと嶌村球団本部長も合流し、選手個々の特長などを共有した。新指揮官にとって、前監督は阪神入団当初の２軍監督。「顧問という言い方に変わるのは少し不思議ですね。吸収することが多い。すごくありがたい時間でした」と感謝した。