【大学野球】清原正吾に続いた 慶大の副将・水鳥遥貴がバックスクリーン弾「野球人生で一番うれしかった」

ポーズを決める(左から)慶大・水鳥遥貴、渡辺和大、清原正吾(カメラ・岡野 将大)

◆東京六大学野球秋季リーグ戦最終週第1日 ▽慶大9―1早大(9日・神宮)

 「早大が1勝すればV」の早慶戦は、慶大打線が11安打9点と爆発。早大の優勝は10日以降に持ち越しとなった。副将の水鳥遥貴内野手(4年=慶応)は「1番・遊撃」でスタメン出場。7回にはバックスクリーンへ2ランを放つなど、4打数2安打2打点と勝利に貢献した。

 集中力は途切れなかった。7回2死走者なしから9番の投手・渡辺和大(2年=高松商)が中前安打で出塁し、巡ってきたチャンス。水鳥は初球の内角ストレートを強振した。打球は神宮の秋空に大きな弧を描き、バックスクリーンへ着弾する。点差を「5」に広げる値千金の2ラン。感情を爆発させ、ダイヤモンドを一周した。

 「カズ(渡辺和)ならよく打つので、塁に出るかと思って、しっかり準備はできていた。それが良かった。野球人生で一番うれしかったです」

 6回1死には同じ4年生の清原正吾内野手(慶応)が左越えにソロ。これに続いた。「正吾とは1年生から(堀井哲也)監督にフレッシュ(新人戦)とかでも使っていただいて、最後に4年生で試合に出て、規定打席に乗っているのはこの二人。引っ張っていかないといけない気持ちはあった」と最上級生の誇りをバットに込めた。

 中高6年間、野球から離れながらも、大学で再びチャレンジした清原の努力を至近距離で見てきた。「正吾の成長スピードをこの4年間ずっと見てきて、僕も刺激になってきた。負けたくないし、チームになったら心強い仲間だと思っている。明日まだありますが、4年間やってきたことが、実を結び始めているのかなと思います」と水鳥。最後の早慶戦。思いを一つに、全力で勝ち点を奪いに行く。(加藤 弘士)

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