「よくやったと松坂も球児も思っている」巨人・杉内コーチ、引退のソフトバンク・和田への感謝を激白

2020年12月、豪雨被害に遭った熊本を訪問した和田(右)と杉内コーチ

 ソフトバンク・和田毅投手(43)の現役引退を受け、同じ“松坂世代”も次々とねぎらいの言葉を寄せた。巨人の杉内俊哉投手チーフコーチ(44)はスポーツ報知に手記を寄せ、ダイエー、ソフトバンク時代にダブルエースとして肩を並べた親友に「和田のおかげで、僕は今コーチとしてこの場所にいる」と感謝の思いを明かした。

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 和田からは、4日に「スギ、ごめん。今年で引退する」と電話をもらいました。何を話せばいいのか分からなくなってしまって、「そうか、引退しちゃうか…」と伝えるのがやっとでした。引退は正直寂しいけれど、よく頑張ったなと思います。

 彼と出会ったことで、僕はここまでの選手になれました。同級生にすばらしい選手が多くいる中で、同じホークスに和田というスーパーピッチャーが入ってきた。「負けたくない」という一心で自分の意識も大きく変わりましたし、切磋琢磨(せっさたくま)した仲間であり、ライバルでした。本当に和田のおかげで、僕は今、コーチとしてこの場所にいると思っているので、感謝の気持ちしかありません。

 松坂世代がNPBにいなくなってしまうことは正直、寂しさもあります。ですが、43歳の今季も2勝。「この年齢までよくやった」と松坂大輔藤川球児も思っているはずです。何歳になっても勝ち続けることができるのは彼の努力の証し。誰よりも練習していたし、あれぐらい練習しなきゃこの年齢まではやれないんだな…と感じています。

 彼は優れた野球センスを持ちながら、誰よりも走っていました。僕は3軍コーチを長く務めましたが、若い選手たちには和田の名前を引き合いに出して、走る大切さを伝えてきました。「やっぱりプロ野球選手は練習しなきゃ長続きしない。ランニングの本数をこなせる投手は、自分の体を操れているから投球フォームも操れるんだよ」と。

 電話口では「もう体がボロボロ」とも言っていました。和田のことだから、まずは1年間くらい休むんだろうと思います。もう朝起きて「腰が痛い」「膝が痛い」と体の状態を調べる必要もないでしょうから、まずはゆっくりしてもらいたいです。(巨人投手チーフコーチ・杉内 俊哉)

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