旭川実の最速152キロ右腕・田中稜真が仙台大合格…4年後に目指すのは「ドラフト1位」指名

仙台大に合格した旭川実・田中

 今夏の高校野球北北海道大会で4強入りした旭川実の最速152キロ右腕・田中稜真(3年)が1日、仙台大にスポーツ推薦で合格した。NPBスカウトからも注目を集めた豪腕は、ドラフト1位指名を目指して出身地・宮城で腕を磨く。田中は「(プロに)入るのがゴールじゃない。目標はドラフト1位」と4年後を見据えた。

 夏の北大会準決勝で敗戦後は「五分五分」と揺れる胸中を明かしていた。その後、何度も家族会議を重ねていく中でプロへの思いが強くなる時期もあったが、高卒でロッテに入団した兄・楓基から「何かしらの武器はみんな持っている」と助言を受けて、心境が変化。「絶対的な武器がはっきりしていない。今のままでは厳しい」と9月下旬に進学を決断した。

 8月に仙台大の練習に参加した。来秋のドラフト候補でもある最速152キロ左腕・渡辺一生(3年)とキャッチボールをする機会にも恵まれ、レベルの高さを実感。同大は投手育成にも定評があり「お互いの意見を言い合って、それぞれの良いところを引き出そうというのが1日だけでも感じる事ができた。実績もすごいあるチーム」と決断した理由を説明した。

 生まれてから、「1歳か2歳ぐらいまで」過ごした宮城県。当時の記憶はないが、出身地でプレーできることに喜びを感じている。「生まれたところに戻って、活躍できれば。何かいいものに変わってくれたらいいな」。2028年ドラフト会議に向けて、一歩ずつ歩みを進めていく。(島山 知房)

  ◆田中 稜真(たなか・りょうま)2006年10月8日、宮城県石巻市生まれ。18歳。旭川新富小1年時に新富野球少年団で野球を始める。旭川明星中では旭川大雪ボーイズでプレー。旭川実では1年夏に背番号18で初めてベンチ入り。好きな言葉は習慣勝負。好きなプロ野球選手は西武・今井達也。家族は両親と兄2人。178センチ、78キロ。右投右打。

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