ドジャースの編成本部長が明かす9回に先発投手を中1日で起用の裏側「おかしなことになっている」

◆米大リーグ ワールドシリーズ第5戦 ヤンキース6―7ドジャース(30日、米ニューヨーク州ニューヨーク=ヤンキースタジアム)

 大谷翔平投手(30)、山本由伸投手(26)の所属するドジャースが、ワールドシリーズ第5戦の、敵地・ヤンキース戦で、ワールドシリーズ史上最大となる5点差をひっくり返す劇的な逆転勝ちをして、4勝1敗で2020年以来4年ぶり8度目のワールドチャンピオンに立った。大谷はメジャー7年目の移籍1年目、山本はメジャー1年目で悲願の頂点に立った。

 この日のドジャースは、3回までに5失点。先発したフラーティは2回途中4失点でKO。そこから細かく投手をつなぎ、ブルペンが手薄になったことで、8番手で9回のマウンドに上がったのは、第3戦で先発して5回76球を投げたビューラーだった。今オフにFAとなる右腕の救援登板は18年以来6年ぶり。中1日で気合のマウンドに上がった。

 試合後。フリードマン編成本部長は、ビューラー起用の裏側を明かした。この日の試合前。ビューラーはフリードマン編成本部長と顔を合わせると、こんなやりとりがあったという。

 ビューラー「ヘイ! もしも今日の試合でおかしな事になったら、おれはブルペンで用意するぜ!」

 フリードマン編成本部長「おかしな事になるわけないから大丈夫。ウォーカー(ビューラー)、申し出てくれてありがとう」

 だが、6回終了時点ですでに7番手のトライネンがマウンドに上がっていた。ブルペンには残った投手はほぼおらず、フリードマン編成本部長は「うぉー、これって明らかに『おかしなことになってる』という定義そのものだよな」と周囲に確認したところ、「YEP!」と首脳陣は同意したという。しっかりと3者凡退で1点差の試合を締めくくり「彼が準備してマウンドにあがったわけだ。で、彼は立派に戦ってくれた」と感謝していた。

 

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