【ドラフト】オリックス1位指名の富士大・麦谷祐介「勇気や感動もらった」楽天・田中将大に恩返し

オリックスのタオルを掲げる富士大の麦谷祐介外野手(カメラ・山崎 賢人)

◆2024年 プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD(24日)

 オリックスに1位指名された富士大・麦谷祐介外野手(22)は、楽天・田中将への恩返し撃ちを誓った。宮城県出身の走攻守3拍子そろった外野手は岩手・花巻の同大で吉報に触れ、日米通算197勝右腕について「勇気や感動をもらったので、感謝の気持ちを持って打席に入りたい。感謝を結果で返したい」と力強く語った。

 2013年、小学生だった麦谷は、田中将が最後を締めた楽天の日本一の瞬間を一塁スタンドで観戦した。プロを目指す上で、強く胸に刻まれている一瞬だ。その2年前には東日本大震災を経験。「僕の家からも津波が見えた。野球をやっている子や、野球をスタンドに見に来た方が『明日からまた頑張ろう』と思うようなプレーをしたい」。田中将とは8月に練習試合で対戦したが凡退しており、プロでの再戦を熱望した。

 昨年は当時青学大でともにプロに1位で入団した下村海翔(阪神)、常広羽也斗(広島)から、全国大会で本塁打を放った。打力はもちろん、50メートル5秒8の足と遠投110メートルの肩や守備範囲も魅力。今秋のリーグ戦ではベストナイン、最多盗塁、最多打点、最多本塁打、優秀選手賞を受賞した。「ゴールデン・グラブ賞を取りたい」と、プロでさらなる輝きを放つ。(田中 哲)

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