【ドラフト】帯広農高の最速147キロ左腕・渋谷純希が日本ハムから育成2位指名「憧れのチームでうれしい」 遠縁に日本相撲協会・八角理事長

日本ハム育成2位で指名され、野球部の仲間の祝福を受ける帯広農高・渋谷(中央)

◆2024年 プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD(24日)

 北海道帯広農高の最速147キロ左腕・渋谷純希投手(3年)が日本ハムから育成2位で指名された。24日、帯広市内の同校で記者会見し、「ファイターズは小学生の頃から憧れていたチーム。ずっと入りたいと思っていたので本当にうれしい」と喜びを口にした。

 ドラフト会議が始まってから2時間がたとうとしていた午後7時45分。中継していたネット動画で指名されたことを確認すると、隣にいた西川雄太郎監督と握手を交わし、胸をなで下ろした。

 日本ハムの好きな選手に同じ左腕の宮西尚生投手の名前を挙げ、投手陣については「一人一人個性が強く、グラウンドに楽しそうに出てくる印象があります」と語った。新庄剛志監督のイメージは「選手として面白くて、選手の使い方がうまく、いい監督だと改めて思います」と明かした。

 渋谷は昨年春に左肘を手術した。公式戦初登板は今年5月の春季十勝支部予選だった。今夏は十勝地区予選で敗退したものの、最速147キロをマークし、2試合計18回で34Kを奪った。公式戦で投げたのはわずか4試合と投手としてのキャリアは短いものの、将来性を感じさせる実力は、各球団のスカウトの目にとまった。

 恩師も喜びに満ちていた。渋谷を入学当初から指導してきた西川監督は「1年生の時に左足をけがしたりして順風満帆な高校生活ではなかったが、それでも自分でやれる範囲のことを一生懸命やってきて、3年生の春になったらすごいボールを投げるようになった」と振り返った。そして「渋谷はチームで一番練習するし、努力できる才能がある。スケールの大きい選手になってくれると信じています」と手放しで喜んだ。

 同校出身者のドラフト指名は初めて。1986年に大洋に入団した山田博一はドラフト外だった。渋谷は祖母のいとこが北海道広尾町出身で日本相撲協会・八角理事長(元横綱・北勝海)にあたる。可能性を秘めた大器は「自分に厳しく練習を重ねていきたい。早く150キロを出せるようになりたい」と、当面は支配下登録を目指し、精進していく。

 ◆渋谷 純希(しぶや・じゅんき)2006年11月25日、帯広市生まれ。17歳。帯広豊成小3年時に豊成ファイターズで野球を始める。帯広南町中では軟式野球部でプレー。帯広農高では1年春からベンチ入り。好きなプロ野球選手はパドレス松井裕樹。好きな球団は日本ハムとソフトバンク。181センチ、89キロ。左投左打。家族は両親、妹と帯広農で21年夏の甲子園出場の兄・悠稀さん。

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