【ドラフト】最速154キロ左腕の関大・金丸夢斗は中日へ 井上監督「真っ白になりました」 巨人は阿部慎之助監督がくじ外す 

関大・金丸夢斗(カメラ・相川 和寛)

◆2024年 プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD(24日)

 関西大の最速154キロ左腕・金丸夢斗(かねまる・ゆめと)投手(21)との交渉権を中日が獲得した。巨人は阿部慎之助監督(45)がくじを引いたが、昨年の西舘からの2連勝はならなかった。4球団競合の末に引き当てた中日・井上一樹監督は大きなガッツポーズ。「間違いないです。(引き当てた瞬間?)えー、真っ白になりました。今までで一番大きなガッツポーズをしました」と興奮気味に語った。

 兵庫・神港橘高では甲子園出場のなかった金丸だが、関大入学後に急成長。2年春の同大戦で17K完封で最速150キロをマークすると、一気にスカウト陣の視線をクギ付けにした。同年秋には最優秀選手など2冠、3年秋は3冠を達成。関西学生リーグで3年秋から今秋まで72イニング連続自責点0と圧倒的な数字を残した。3年春は右膝の負傷で戦線離脱し、今秋は春に腰を痛めた影響でリリーフに専念していたが、圧巻の活躍で今ドラフトのNO1投手となった。

 3月に行われた「カーネクスト 侍ジャパンシリーズ2024 日本VS欧州代表」では、プロ選手に交ざって侍ジャパンの一員として参加。2回4奪三振と快投を見せた。侍ジャパンの井端監督が「大学生の中でも群を抜いて制球力がいい。左で150キロを超えて左打者の内角をどんどん突けるというところでは大学生の中でも抜けている」と絶賛。大学4年間の通算では、18連勝を含む20勝3敗、防御率0・83、312三振奪三振だった。

 巨人は4年ぶりにリーグ優勝を果たしながら、CS最終ステージでDeNAに4勝3敗で敗退。12年以来の日本一を逃した。さらに、今季15勝を挙げて最多勝、最高勝率のタイトルを獲得した菅野が海外FA権を行使してメジャー挑戦予定。12勝の戸郷、10勝の山崎伊、8勝の井上、6勝のグリフィンが先発陣にいるが、菅野の穴埋めが、来季へ向けての課題で金丸を1巡目で指名したが、22年浅野、23年西舘に続くくじ引き3連勝とはならなかった。

 ◆金丸 夢斗(かねまる・ゆめと)2003年2月1日、神戸市生まれ。21歳。小学1年時に野球を始め、3年時から本格的に投手。広陵中では軟式野球部。神港橘では1年秋に背番号10でベンチ入り。3年夏の県独自大会8強入り(コロナ禍のため5回戦で打ち切り)が最高成績。関大では1年秋からリーグ戦登板。最速154キロを誇り、関西学生リーグ通算20勝。177センチ、77キロ。左投左打。

 ◆巨人の16年以降のドラフト1位指名選手、くじ引きの結果

 ▽16年=吉川尚輝  田中(ソフトバンク)×、佐々木千(ロッテ)×

 ▽17年=鍬原拓也  清宮(日本ハム)×、村上(ヤクルト)×

 ▽18年=高橋優貴  根尾(中日)×、辰己(楽天)×

 ▽19年=堀田賢慎  奥川(ヤクルト)×、宮川(西武)×

 ▽20年=平内龍太  佐藤(阪神)×

 ▽21年=大勢    隅田(西武)×

 ▽22年=浅野翔吾〇

 ▽23年=西舘勇陽〇

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