宮本和知氏、巨人・菅野はアドレナリン全開の中3日も さすが牧と言うべきか

力投する菅野智之(カメラ・相川 和寛)

◆2024 JERA クライマックスシリーズ セ・ファイナルステージ第6戦 巨人2―3DeNA(21日・東京ドーム)

 菅野もグリフィンもベンチに入って、まるで94年の「10・8決戦」のような総力戦のムード。ただ分業制が定着した現代では、実際に登板するのは難しいと思っていたけど、本当に菅野はマウンドに立った。

 中3日なんてアドレナリンが出ているので、何ということはない。背番号18の登場でドームの雰囲気は一変して、ベンチもファンも一緒に戦っている最高のムードになったんだけど…。

 9回、先頭の森敬にスライダーを右前安打された。バントで1死二塁となってから桑原の三ゴロで、森敬に三塁に進まれたのが痛かった。続く牧。143キロのカットボールで体勢は崩したのだけど、さすが牧、と言うべきかな、三遊間を破られてしまった。

 初回から岡本和が申告敬遠されるような、しびれる試合。4回無死二塁では、坂本が一瞬の守備のスキをついて三塁を陥れる見事な走塁も見せてくれた。最後の最後まで緊迫して、しびれまくったナイスゲームだったよ。

 日本シリーズには進出できなかったものの、阿部監督の下ベテランと若手が一つになって、守り勝つという新しい巨人を見せてくれたナインには、ありがとうと言いたいね。来年も期待できるぜ!

 (スポーツ報知評論家・宮本 和知)

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