【高校野球】駒大苫小牧が秋全道通算50勝…エース左腕・寺田七翔がフル回転宣言「5試合全部完投できるよう投げ抜く」

15個目の三振を奪い雄たけびを上げる駒大苫小牧・寺田(カメラ・島山 知房)

◆第77回秋季全道高校野球大会▽1回戦 駒大苫小牧2―1士別翔雲(17日・プレド)

 1回戦1試合と2回戦2試合が行われた。7年ぶりのセンバツ甲子園出場を目指す駒大苫小牧は士別翔雲に2―1で競り勝ち、2年連続の初戦突破。エース左腕・寺田七翔(2年)が9回15奪三振で完投し、秋全道大会通算50勝目を手にした。

 最後までマウンドは譲らなかった。2―0の9回1死一、三塁。内野ゴロの間に1点を返されたが駒大苫小牧・寺田は「あと1点ある」と、気持ちを切り替えた。長打が出れば同点の場面。15個目の三振を奪って試合を締めると、雄たけびを上げた。

 士別翔雲の最速142キロ右腕・大橋との好投手対決。1回から130キロ台中盤の直球と決め球のスライダーを低めに制球し、アウトを積み重ねた。5回終了までに早くも11三振を奪うと、8回まで三塁を踏ませない快投を披露。地区代表決定戦では8回で降板し「悔しい気持ちがあった」。138球で9回を投げ抜き、公式戦初完投を果たした。

 東京都出身。世田谷西シニアのチームメートで、この日2安打を放った3番・蔵本真ノ輔左翼手(2年)らとともに北海道の高校を選択した。中学では2軍チームの控え投手だったが、高校入学後3キロの減量で体のキレが増した。球速は最速120キロ台前半から138キロまでアップ。今秋初めて名門のエースナンバーを手にした。

 左腕の力投で2年連続の16強入り。北海、駒大岩見沢、北照、函館大有斗に続き史上5校目の秋全道通算50勝目を手にし、「歴代の監督が積み上げてこられたもの。すごくうれしい」と佐々木孝介監督(37)。4年ぶりの8強入りを懸けた旭川志峯戦(19日)に向け、寺田は「5試合全部、完投できるような勢いで投げ抜く」と全道制覇までフル回転を誓った。(島山 知房)

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