【巨人】初戦DeNAに完封負けで1勝1敗のタイに 戸郷翔征は7回途中2失点の粘投も打線が沈黙

4回に先制を許し、戦況を見つめる阿部慎之助監督(カメラ・宮崎 亮太)

◆2024 JERA クライマックスシリーズ セ・ファイナルステージ 第1戦 巨人0―2DeNA(16日・東京ドーム)

 巨人は、日本シリーズ進出をかけたCS最終ステージ第1戦でDeNAに敗れ、1勝のアドバンテージを含め1勝1敗のタイとなった。

 巨人の先発は今季12勝を挙げたエース戸郷翔征投手が先発。4回に一発を浴びで1点を先取され、7回途中2失点で降板。打線はDeNAの先発・ケイ投手に6回1安打無得点に抑えられるなど、あと一本が出なかった。

 戸郷は1回、先頭の梶原昂希外野手にボテボテのゴロの三塁内野安打を打たれ、いきなり走者を背負った。牧秀悟内野手はポール際への大飛球がファウルとなった後に左飛、佐野恵太外野手も左飛に打ち取ったが、オースティン内野手には追い込んでから四球を与え2死一、二塁とピンチを広げたが、宮崎敏郎内野手は右飛に抑え、立ち上がりを無失点で切り抜けた。

 巨人は1回1死から登録を外れた吉川尚輝内野手に代わって二塁に入る2番・増田大輝内野手が四球を選んで出塁。「3番・中堅」でスタメン出場のオコエ瑠偉外野手の空振り三振の際に増田大が二塁盗塁を決め2死二塁、岡本和真内野手は四球で歩き一、二塁としたが、大城卓三捕手は三ゴロに終わり、先制はならなかった。

 2回、3回と3者凡退に抑えていた戸郷は4回、先頭の佐野恵太外野手にフォークをとらえられ、打った瞬間にわかる右翼スタンドへのソロ本塁打。あげたくなかった先取点を与えた。

 5回は2死から梶原昂希外野手に右前打されたが、後続を抑えた。

 戸郷の投球について、内海哲也投手コーチは「初回の入りは緊張感もありボールがバラついて逆球が多かったが2回以降は落ち着いて戸郷のペースで投球ができるようになってきている。この初戦がとても大事になってくるので味方が逆転してくれるまでなんとか粘り強く投球していって欲しい」と話した。

 打線は先発・ケイに2回、3回と3者凡退。4回1死から岡本和が2打席連続の四球で出塁したが、大城卓は初球を打って遊ゴロ併殺打に打ち取られた。

 5回は先頭の坂本勇人内野手が四球で出塁、モンテス内野手は見逃し三振、門脇誠内野手はチーム初ヒットとなる左前打でつなぎ1死一、二塁。戸郷が送りバントを決め2死二、三塁とチャンスを広げたが、丸佳浩外野手は一ゴロに終わり、得点できなかった。

 巨人が7回に痛い2点目を奪われた。戸郷は先頭の桑原将志外野手に左前打を許し、送りバントで1死二塁。戸柱恭孝捕手の右前打で1死一、三塁となったところで戸郷は降板。2番手で高梨雄平投手が登板したが、代打・筒香嘉智外野手に左前タイムリーを打たれ2点目を奪われた。続く梶原昂希外野手の捕ゴロは大城卓三捕手が好判断で三塁へ送球し二塁走者を封殺。それでもなお2死一、二塁とピンチが続いたが、牧秀悟内野手の中堅前への飛球をオコエ瑠偉外野手が好捕し、3点目は許さなかった。戸郷は降板後に「ホームランのあの一本はもったいなかったです。先制点を与えてしまい、チームにいい流れを持ってこられなかった事がとても悔しいです。しっかり切り替えてまた頑張ります。この後は味方の逆転を信じてベンチで応援します」とコメントした。

 2点を追う巨人はDeNAの2番手・山崎康晃投手に対し7回1死から、坂本勇人内野手がチーム2本目のヒットとなる左前打で出塁。モンテス内野手は見逃し三振に倒れたが、門脇誠内野手が2打席連続安打の中前打で続き2死一、二塁とチャンスを作り、代打・中山礼都内野手。DeNAは3番手の左腕・坂本裕哉投手が登板し、中山はいい当たりの三直に終わり、この回も得点はならなかった。

 8回は代わったDeNAの4番手・堀岡隼人投手から、先頭の丸が右前打で出塁したが、増田大は中飛、オコエ空振り三振、岡本は右飛に打ち取られ無得点。9回も得点できずに敗れた。

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