日本ハム・新庄監督「柳田君と近藤君ありがとうございます」ベストメンバーソフト大歓迎「最高じゃないですか」

日本ハム・新庄剛志監督

 「2024 パーソル クライマックスシリーズ パ」の最終ステージ(S)が16日にみずほペイペイで開幕する。8年ぶりの日本一を狙い、北海道から福岡入りした日本ハム・新庄剛志監督(52)は近藤、柳田ら故障で戦列を離れていた強打者が戻ってきた王者ソフトバンクとの対決を「最高やん。ベストメンバー」と歓迎。レギュラーシーズンの対戦成績は五分も、終盤には7連勝を記録するなど気後れはない。最強の鷹軍団を相手に、最高の下克上に挑む。

 新庄監督は食い気味に口を開いた。「最高やん」―。シーズンで12勝12敗1分けだったソフトバンクとの大一番を前に、近藤と柳田が故障から復帰。「言ってたじゃないですか。柳田君と近藤君が戻って、言い訳をさせない戦いをしたいからって。もう、ありがとうございます」。待ってましたと言わんばかりの顔だった。

 王者にとって、最も嫌な相手であるに違いない。今季序盤こそ力の差を見せつけられカード7連敗を喫するも、8月から9月下旬の最終盤に破竹の7連勝。最終Sの舞台となる福岡では4連勝締めを飾った。直接対決でリーグ唯一、勝ち越しを許さなかった新庄ハム。敵地で勝利した9月17日の試合後、ボスは自ら「今日、近藤君がけがしてしまった。やっぱベストメンバーで戦いたい」と心配していた。だからこそ「ベストメンバー。よっしゃ! 最高じゃないですか」と興奮を隠さなかった。

 先陣を切るのは今季14勝の伊藤。対ソフトバンク4連勝中(4勝1敗)で有原との最多勝対決に挑む。CS進出決定の翌日に監督室に呼ばれた右腕は、迷わずカレンダーの「16日」を指さした。指揮官は日本Sに照準を合わせ、ロッテ戦でエースを温存。崖っ縁から2戦連続の逆転と“賭け”に勝って今がある。

 さらに、相手先発の有原も苦にしていない。今季、5度対戦して2勝0敗。最多勝となる14勝中、日本ハムだけ白星を与えなかった。7打数4安打の清宮を筆頭に、有原の防御率もカード別ワースト4・11とはね上がる。アドバンテージの1勝はあるが「シナリオは作った。あとは初戦でイーブンに持っていくだけ。伊藤君は十分、分かっている」と指揮官。のみ込む準備はできている。(堀内 啓太)

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