【大学野球】大商大のドラ1候補が10球団スカウトの前で連盟最多タイ119安打 16日勝てば6連覇達成

6回2死三塁、左中間フェンス直撃の二塁打を放つ大商大・渡部聖弥(カメラ・南部 俊太)

◆関西六大学野球秋季リーグ戦 第7節2回戦 大商大2-0大経大(15日・マイネットスタジアム皇子山)

 大商大が勝ち点4で並ぶ大経大に完封勝ちして1勝1敗とし、Vへの逆王手をかけた。24日のドラフト会議の1位候補に挙がる渡部聖弥三塁手(4年)が、決勝打を含む3安打1打点。10球団のNPBスカウトの前でリーグ通算119安打とし、龍谷大・宇田英樹の持つ連盟最多記録に並んだ。16日の3回戦に勝てば、連続優勝記録を更新する6連覇が決まる。

 負ければ優勝を逃す一戦で真価を発揮した。両軍無得点で迎えた6回2死三塁、大商大・渡部が左中間フェンス直撃の決勝二塁打。リーグ記録に並ぶ通算119安打目で勝利を呼び込んだ主砲は「チャンスで回ってきたので、絶対に(走者を)返してやろう、と。気合が入ってたので、ホントにうれしかった」と、塁上で拳を突き上げた。

 心は熱くとも、頭は冷静だった。第2打席は遊撃内野安打をマークしながら「少し詰まらされた」と、内角球を捉え切れなかったことを反省。「インコースを意識しつつ、甘く入ればいってやろう」と、3打席目の絶好機に臨んだ。その3球目、真ん中付近のカットボールをフルスイング。狙い通りの一打に「ベストな打撃だった」と手応えをにじませた。

 「今日勝っても、明日の3回戦で負けたら意味がない。勝ちにつながる一打が、個人の記録にもつながる」と渡部。チームを6連覇へ導いた先に、前人未到の大記録をつかみ取る。(南部 俊太)

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