【大学野球】大経大のプロ注目右腕が6回1失点 「目標」のリーグ通算20勝達成で33季ぶり優勝へ王手

2番手で好投する大経大・林翔大

 大経大が勝ち点4で並ぶ大商大との1回戦を制し、優勝に王手をかけた。2番手で登板したプロ注目右腕・林翔大(4年)が、6回1失点の好投でリーグ戦通算20勝目。15日の2回戦に勝てば、07年秋以来、33季ぶり8度目の王座が決まる。

 個人としても、チームとしても大きな1勝だ。5点リードの3回からマウンドに上がった大経大・林が、6回5安打1失点でリーグ通算20勝目。連盟史上26人目の快挙を「入学当初から目標にしていた。達成できて良かった」と、笑顔でかみ締めた。

 中継ぎ登板は今秋2度目。「特に気にしないで、チームが勝つことだけを考えて投げた」と、目の前の打者を打ち取ることに集中した。立ち上がりの3回に3安打を集中されて1点を返されるが、その後は安定した投球を披露。140キロ台後半の直球に加え、「チェンジアップ、フォークの落ちる球が良かった」とブレーキの利いた変化球で打者を寄せつけず、体調不良でベンチを外れた高代延博監督(70)に王手の白星を届けた。

 昨秋は、勝てば優勝が決まる大商大との2回戦に先発したが、5回4失点で敗戦投手となった。「今年こそは、優勝するまで投げ続けたい」と、リベンジ成功の末にチームを17年ぶりの王者へと導くことを誓った。(南部 俊太)

 ◆林 翔大(はやし・しょうた)2002年5月12日、京都市生まれ。22歳。紫明小3年時に旭ジュニアーズで野球を始め、加茂川中では軟式野球部。乙訓では2年春から背番号1。甲子園出場はなし。大経大では1年春からリーグ戦に登板し、2年春にベストナインと平古場賞(新人賞)を獲得。最速151キロ。変化球はカーブ、スライダー、カットボール、チェンジアップ、フォークを操る。176センチ、82キロ。右投右打。

 〇…大商大は4投手が9安打9失点と打ち込まれ、6連覇への黄信号がともった。ドラフト1位候補の渡部聖弥は9球団のスカウトが見守るなか、3回2死一、二塁で龍谷大・宇田英樹が持つ通算119安打の連盟記録に残り3安打と迫る適時二塁打。しかし4打席で安打はこの1本に終わり、「初回(無死一、二塁)にゲッツーを打ってしまい、流れを呼び込めなかった」と反省した。「追い込まれているなかでも焦らず、積極的なプレーができれば」と、2連勝での逆転優勝へ意気込んだ。

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