【DeNA】“甲子園対策”でブルペンの窓解放 東の緊急降板も中継ぎ陣奮闘で最終S進出王手、三浦監督「よく守り切った」

7回1死一、三塁、オースティンの2点適時二塁打で生還した佐野〈7〉を笑顔で迎える三浦監督(カメラ・義村 治子)

◆2024 JERA クライマックスシリーズ セ・ファーストステージ 第1戦 阪神1―3DeNA(12日・甲子園)

 窮地を切り抜け、最終S進出へ王手をかけた。先発の東が負傷し、4回で緊急降板するアクシデントに見舞われたが、DeNA・三浦監督は「無理をさせないと交代になりましたけど、後から投げたリリーフのピッチャーもよく守り切った」と、1失点にしのいだ5人の中継ぎ陣をたたえた。

 甲子園がどよめいた。1―0の4回先頭。東が才木の投じた149キロ直球を左前へ運ぶも、一塁への走塁中に左太もも裏の違和感で三塁ベンチへ下がった。治療後、小走りで一塁に戻ると、続投した4回を3者凡退で抑えた。しかし、この回で交代が告げられ4回3安打無失点で降板。トレーナーの治療を受けたが、大事を取って13日に病院を受診する事態となった。

 今季13勝、大黒柱の思いをつないだ。2番手で5回から登板した山崎は「緊急事態でも自分たちでカバーすることが勝利への近道。そのためにリリーバーがいつも準備している」と冷静に打者を3人で料理。3点差の8回を任された伊勢は登板前、「(9回まで)アウト6個、ぐちゃぐちゃになってもいいし、2点取られても最後に勝てばいい」と、守護神・森原に告げて気合を入れていった。

 ブルペンではリーダー格の山崎と森唯の提案で中継ぎ陣は9月中旬からブルペンに向かう前に、いったんベンチに座り球場の雰囲気を感じ取るように意識。この日も、敵地・甲子園のファンにのまれないよう、ブルペンの窓を開け歓声を聞きながら準備を整えていた。

 あと1勝で突破だが指揮官は「明日は明日。また明日も今日と同じような気持ちで球場に来て準備して入っていきたい」と冷静そのもの。焦らず3位からの下克上を狙う。(内藤 菜月)

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