「いったろうかなと。そうしたらバットが飛んできた」巨人・大勢がシート打撃でオコエのバットへし折った

オコエの折れたバットをジャンプしてよける大勢(カメラ・相川 和寛)

 静寂の東京Dに、バットをへし折る衝撃音が響いた。大勢がシート打撃に登板し、先頭・オコエへの3球目。剛球を投じファウルとなると、折れたバットが自身の足元に飛んだ。よけた際に転倒したが、問題なし。直後に見逃し三振を奪った。打者5人に1安打で、16日から始まるCS最終ステージへ好結果好内容を示した。

 「打席に立つ前から(オコエが)『インコースだけは来るなよ』と言ってたので、いったろうかなと(笑い)。そうしたらバットが飛んできたので。オコエさんはパワーがあるので、力勝負に勝てて良かったです」

 155キロ前後の直球にフォークなどを交え計12球。順調に調整が進むが、慢心は一切ない。泉口に許した中前打を挙げ、「やっぱりちょっと甘い球がいったら打たれる。もっと繊細なところを詰めていかないといけない」と短期決戦へ細部にまでこだわっていく。

 今季は43登板で被本塁打ゼロ。約2か月の離脱もあったことから「1年間通して本塁打を打たれなかったという感じではない」と言う。もちろんその中で「CS、日本シリーズは1、2点差の試合になってくると思う。一発は注意して投げたい」と“一発禁止”の継続を見据えた。チームに不可欠な守護神がCSでも頼もしい姿を見せてくれそうだ。(田中 哲)

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