ソフトバンク山川2球団で本塁打&打点2冠は史上3人目 日本ハム伊藤、球団で大谷以来の最多勝&最高勝率…24年パ・リーグ成績まとめ

ソフトバンク・山川穂高

 パ・リーグはソフトバンクが4年ぶり20度目の優勝(他に1リーグ2度)。首位以外は2位が2日だけ。最終的には2位の日本ハムに13・5ゲームの大差をつけ独走Vを飾った。指揮した小久保監督は新人監督最多の91勝を記録。一方、18試合を残して早々に最下位が確定した西武は、球団ワースト記録の91敗。チーム打率・212は57年大映の・213を下回り、パのシーズン最低打率を塗り替えた。

 打撃部門は、近藤(ソ)が13年目で初の首位打者。パで打率3割以上は1人だけ。1リーグ時代の42年は3割打者が不在だったが、50年の2リーグ制後で1人は、59、62、70、71年のセに次いで5度目。パでは17、22、23年の2人を下回る最少人数だ。また、近藤は2年連続で4度目の最高出塁率。同タイトルの表彰が始まった62年(セは85年)以降で4度以上は6人目。

 本塁打&打点王は山川(ソ)。4度目の本塁打王、2度目の打点王で、ともに西武とソフトバンクで獲得したことになる。2球団で本塁打王は7人目、打点王は6人目。2球団で本塁打と打点の2冠は、落合博満(ロ・中)、ラミレス(ヤ・巨)に次ぎ3人目となった。

 最多安打は辰己(楽)が初。1試合2安打以上がリーグ最多の45度。三塁打もパ最多の12本あった。外野の守備ではフライ・ライナーを捕球してアウトの刺殺が397。48年青田昇(巨)の391刺殺を抜くプロ野球新記録をマーク。

 盗塁王は周東(ソ)が2年連続3度目。前身球団を含めチームで3度以上は、広瀬叔功の5度、木塚忠助の4度に次いで3人目だ。ただし盗塁失敗もパ最多の13度。2ケタの失敗にリーグ最多失敗も自身初。

 投手部門では、最多勝を2人が分け合う。有原(ソ)は日本ハム時代の19年以来2度目。複数球団で最多勝は、3球団で獲得した涌井(西・ロ・楽)をはじめ8人目。伊藤(日)はともに初の最多勝と最高勝率。チームでこの2部門1位は、15年の大谷翔平以来3人目だ。

 奪三振王は今井(西)が初。西武では05年の松坂大輔以来、19年ぶり。9回に換算した1試合平均の奪三振数(奪三振率)9・71もリーグトップ。走者得点圏での被打率・181は、パ規定投球回以上の投手12人で最も打たれなかった。

 最優秀防御率もモイネロ(ソ)が初。昨年まで通算306試合に全てリリーフ登板だったが、先発転向1年目で手にした。外国人投手では15年ジョンソン(広)以来7人目、8度目(94年中日の郭源治は帰化後)。パの助っ人では01年ミンチー(ロ)以来2人目となった。

 こちらは昨年まで通算114勝、うち先発で112勝の則本(楽)が抑えで最多セーブ。100勝を達成した後にシーズン最多セーブは、南海、広島、日本ハムで計6度の江夏豊、広島で91、92年と2度の大野豊に次いで3人目。先発で100勝後は江夏と2人目だ。

 最優秀中継ぎ投手も河野(日)が初。20年のセは30ホールドポイント(HP)で3人が受賞したが、河野の34HPは08年川崎雄介(ロ)の31HPに次ぎ、パでは2番目の少なさで獲得。

 セ・リーグと同じくパの本塁打も、昨年の607本から503本に減少。1試合3安打以上の猛打賞は周東(ソ)の9度が最多だった。2リーグ制後、シーズンで2ケタ猛打賞が一人もいないのは今年のパが初めて。3割打者はパ1人にセ2人。両リーグで計3人は、昨年の5人(セ3、パ2)を下回る最少人数となった。

 その中で増えたのが入場者。実数発表となった05年以降では、リーグ最多の1206万3891人を動員。セ・パ全12球団で前年比アップとなり、両リーグを合わせた2668万1715人も05年以降の最多人数を記録した。

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