「楽しんでいきたい」大谷翔平が地区シリーズでダルビッシュと対決 初回の打席に入る前にしたこと

◆米大リーグ・地区シリーズ第2戦 ドジャース2―10パドレス(6日・米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 パドレスダルビッシュ有投手(38)が6日(日本時間7日)、地区シリーズ(S)第2戦の敵地・ドジャース戦に先発し、「1番・DH」で出場した大谷翔平投手(30)を3打数無安打に封じるなど、7回3安打1失点と好投して勝利投手となった。大谷に対しては、多彩な変化球を使って的を絞らせない老練な投球で翻弄(ほんろう)。田中将大に並ぶ日本人最多のポストシーズン(PS)5勝目を挙げた。対戦成績は1勝1敗となり、第3戦は8日(同9日)にサンディエゴで行われる。

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 またも攻略できなかった。大谷は初回の打席に入る際、ヘルメットを右手で触り、笑顔でダルビッシュにあいさつした。「楽しんでいきたい」と話していた先輩右腕との対戦だったが、3打数無安打。4打席目も左腕スコットの前に3球三振。第1戦は同点3ランで逆転勝ちを呼び込んだが、シーズンから続く連続試合安打は「13」で止まり、チームも5安打2得点で大敗した。

 ドジャースタジアムに今季最多5万4119人が詰めかけた中、MVPトリオにとって受難の一日になった。2番ベッツは1打席目に左翼への大飛球をプロファーに好捕され、昨季の地区SからPS21打席連続無安打。「全部ひどい。なんて言っていいか本当に分からない。ベストは尽くしている」と頭を抱えた。右足首捻挫をおして強行出場した3番フリーマンは、6回表の守備で交代。第3戦の出場は不透明となった。

 大谷は試合後のロッカーで暗い表情は見せず、淡々と移動の準備を整えた。今季は無安打翌日に試合がなかったことが8度あり、休養日明けに無安打は1度だけで4発、打率3割5分3厘。長期スランプがなかったことが、自己最高の打率3割1分、54本塁打につながった今季。敵地で巻き返す。(安藤 宏太)

 ◆ダルビッシュと大谷 東北の高校から日本ハムにドラフト1位入団、メジャー挑戦と経歴が重なる。大谷はメジャー移籍したダルから背番号11を継承した。23年WBCでは侍ジャパンで共闘し、世界一に貢献した。大谷の渡米後は6年間、直接対決はなかったが、今季3月20日の開幕戦(韓国)で初対決し、2打数1安打。4月14日は3打数0安打でシーズンの対戦成績は5打数1安打2三振。

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