史上初CS10代弾へ浅野翔吾「若々しく」巨人ぶち上げる! 今日開幕フェニックスLで勢い乗りまず外野定位置を

フェニックス・リーグ参加へ宮崎入りした浅野(カメラ・岩田 大補)

 巨人・浅野翔吾外野手(19)が6日、外野の定位置争いを勝ち抜いて、16日開幕するクライマックスシリーズ(CS)最終ステージ(S)出場に意欲を見せた。7日に開幕する「みやざきフェニックス・リーグ」に向けて空路で宮崎入りした若武者は「自分が持ってる力をしっかり出せるように」と、猛アピールを誓った。現在19歳10か月の浅野がCSに出場すれば、10代では球団の野手で08年の坂本勇人以来、本塁打を放てばプロ野球史上初となる。南国の地でポストシーズン男に名乗りを上げる。

 初体験のポストシーズンに向け、宮崎で牙を研ぐ。浅野は6日午後に羽田から現地入り。7日の阪神戦(生目第二)で開幕するフェニックスでは「クライマックスシリーズまでに状態を上げていく。特に、バッティングの状態を上げていくのが大事かなと思っています」と、テーマを設定した。2日にシーズン最終戦を終えて以降はG球場で練習を行いつつ、シーズンの疲労回復に努めてきた。ここからは実戦漬けの日々を送り、CSへ照準を合わせる。

 その大舞台ではメモリアルアーチに期待がかかる。CSでの最年少弾は、08年の平田良介(中日)の20歳7か月。現在、19歳10か月の浅野がアーチを放てば記録更新となり、10代の選手では初となる。8月14日の阪神戦(東京D)で満塁弾、同24日の中日戦(東京D)では1試合4安打と、08年坂本以来となる球団10代記録をマークしてきた男に一発が出れば、日本シリーズ進出へチームに勢いが生まれることは間違いない。「緊迫する試合っていうのは分かっています。短期決戦ですし、失敗しても、すぐに切り替えてやっていく」と、気合をみなぎらせた。

 プロ2年目の今季は1軍に再昇格した8月中旬から右翼の定位置をつかみ、40試合で打率2割4分、3本塁打、18打点。失策が続いた9月上旬には阿部監督、坂本らに励まされ「しんどかったんですけど、先輩とか監督が声かけてくれて、切り替えないといけないなと思って切り替えました」。その言葉を支えにシーズンを完走し、4年ぶりのV奪回に貢献。学んだ「切り替え力」を短期決戦に生かす。

 だが、まずは競争を勝ち抜かなければ、CSの舞台にも立てない。フェニックスにはオコエ、佐々木の若手外野手に加えて丸、長野らベテランも参加。梶谷と立岡の実績組も5日から東京Dの1軍練習に合流しており、ポストシーズンに向けた外野争いはし烈さを増し、スタメンが当確しているのは丸のみ。宮崎は実戦感覚を取り戻す調整の場ではない。「自分が持ってる力をしっかり出せるように」と、スタメン出場へ猛アピールを誓った。

 CS最終Sは16日から東京Dで行われる。「相手がどことかは関係ない。やっぱりどんどんチームを盛り上げられるように。一番若いので、若々しくやっていきたい」。CS突破と日本一へ、19歳が先導する。(内田 拓希)

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