【阪神】岡田彰布監督「日本一を目指そう」今季限りでの退任を選手に伝える 来季はフロント入り

岡田彰布監督

 阪神・岡田彰布監督(66)が6日、今季限りでの退任を選手に伝えた。甲子園で全体練習の前にコーチ、スタッフを含む1軍の全員が集合。9月末に退任が決まり、すでに報じられていたが、初めて自身の口で事実を明かした。同時に、最後の指揮となるポストシーズンに向けて「優勝を目指して、力及ばずだったけど、結果を受け止めて日本一を目指そう」と鼓舞した。

 今季最終戦から2日間の休養を挟み、再始動。これまで自身の進退について誰にも語らなかったが、“最後の出発”の日に動いた。12日に始まるCS第1Sから球団初の2年連続日本一へ。外部には引き続き口を閉ざしたが、ナインの前で「一日でも長く野球がしたい。残りの試合、全部全力で」と思いを共有した。

 練習後には、粟井球団社長が「岡田監督の退任、来季のフロント入りを公表させていただきます」と発表。ノーコメントを貫いてきたが「このタイミングで公表して一丸に」と初めて認めた。新たな役職について具体的には語らなかったが「見える形で結果を出されてきた。そういう有形の力は新監督の仕事になりますが、無形の力というか。そういうものも含め、お力を借りながら」と“球団の顔”になるような役職を示唆した。

 選手会長の中野は「監督をもう一度胴上げしたい」と宣言。二塁コンバートにも感謝し「勝負師。勝負勘のある監督。すごいなと思っていた」と、尊敬とともに「有終の美を」と誓った。誰よりも厳しい言葉を並べられてきた佐藤輝も力強い表情。2軍降格もあったが、常に最後は主力として扱われ「期待してもらえていた。完全に応えられたかと言われたら、そうではないので。最後に勝っていい形で」と恩返しを誓った。「特に巨人に競り負けたわけですから。勝ち上がって、まず巨人に勝つ」と粟井社長。一枚岩で集大成に挑む。(安藤 理)

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