巨人・井上温大「ストライクゾーンに行っても、抑えられる感覚出てきた」5回8K1失点8勝の自信

5回1失点で8勝目を挙げた井上(カメラ・相川 和寛)

◆JERA セ・リーグ 広島2―8巨人(20日・マツダスタジアム)

 粘り、そして強気の投球で白星をつかんだ。井上が5回6安打1失点で約1か月ぶりの8勝目。広島戦は自身初勝利となった。「最高です!目の前の試合を勝つことが一番優勝に近づくと思うので、目の前の試合に勝つことを考えて投げました」とうなずいた。

 3回の4得点の援護を力に、大城卓のリードを信じ、最速151キロの直球を軸に左右の打者の内角を攻めた。4回は1点こそ失ったが、2死満塁では「ストライクゾーンに乗せないように空振りを狙って」と末包をスライダーで空振り三振。最近は封印していたカットボールも交えながら、毎回奪った三振は8を数えた。

 昨季まで通算1勝だった中で、成長を示す今季。「ストライクゾーンに行っても、ある程度抑えられる感覚も少し出てきた」と自信も生まれてきた。加えて「打者は打っても3割。7割は投手が抑えられるので、その気持ちで投げています」と心の余裕も出てきた。

 阿部監督は「こういうプレッシャーがかかる試合でしっかり試合をつくってくれたので、ナイスピッチングだったと思います。今日はベースカバーをやっていたんで、それでいいですよ」と評価。ビジターに移っても、優勝マジックを順調に減らす、頼もしい若き左腕の90球だった。(田中 哲)

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