大谷翔平「50―50」の歩み…9月2日46盗塁、成功率重視の理想体現三盗【担当が選ぶこの1盗】

 ドジャース大谷翔平投手(30)が19日(日本時間20日)、メジャーリーグ史上初の「50発&50盗塁」を達成しただけでなく「51―51」まで上乗せし、新たな伝説を作った。敵地でのマーリンズ戦で3打席連続本塁打を放つなど、6打数6安打10打点2盗塁。1試合の安打、本塁打、打点は自己新の大爆発だった。ド軍は12年連続でプレーオフ進出決定。大谷は米7年目にして初めて頂点を目指す舞台に立つ。メジャー担当・中村晃大記者が選ぶこの1盗。

 バットを離しても、大谷からは目が離せないと実感した。9月2日(日本時間同3日)の敵地・Dバックス戦。7回1死から右前安打で出塁すると、続くベッツの2球目に二盗を成功させた。と思ったら、3球目にまたスタート。日本人歴代2位となる46盗塁目は三盗で決めた。時間にして約32秒の出来事だった。

 この時点で23回連続の盗塁成功、三盗は9企図で8度の成功だったが、1回の失敗もけん制死によるもので、送球で刺されたことはない。「失敗が多くて成功が多いよりも、それなりの企画数で高い成功率の方がいい」という自身の理想を見事に体現してきた。

 「40―40」が迫ってきた頃から、大谷が盗塁を決めると、球場はまるで得点が入ったかのような盛り上がりを見せる。大きな注目を集めた「走者・大谷」。打つだけでは飽き足らない。投手封印でも、誰もまねできない新境地を切り開いた。

ジャンルで探す