【ソフトバンク】大谷翔平に王貞治会長も「とにかく人をビックリさせる男」 55本塁打も「十分可能性ある」

練習中、記者の質問に応える王貞治球団会長(カメラ・朝田 秀司)

 ドジャース・大谷の偉業を世界の王も祝福した。監督として日本代表を2006年WBC優勝に導いたソフトバンク・王貞治球団会長が20日、オリックス戦の試合前にみずほペイペイで取材に応じ、メジャー初の「50―50」達成を、驚きを持って受け止めたことを明かした。

 以下は一問一答。

 ―偉業

 「びっくりしたね。(1試合)3本って、ものすごいね、一気に50本(プラス1本)いっちゃったし。とにかく人をビックリさせる男だよ。毎年みんな新たな期待を持つけど、それを本当に実現していくから、ますますファンの幅が広がるしね。要求のレベルも高くなるけど、それを超えてくるからね。うん、大したもんだねえ。まして50盗塁なんてのはさ、日本の盗塁王でもそんな数いってないんだからね。とにかく内容がすごいよね。あと何試合あるの?」

 ―9試合です

 「まだ何本か、いくかも知らんからさ。そういうのもどこまでいけるかね。これだって今日は通過点だと思わないとね。これが目標だったわけじゃないんだから。彼ももちろんそのつもりでやると思うんで、どこまで打ってくるか、また楽しみだね」

 ―55というキリのいい数字(王会長の現役時のシーズン最多本塁打)が気になる

 「あと4本だから十分、可能性あるしね。とにかく自分も選手としてやってると『これでいい』ってことはないんだよね。常にそれは『もう超えちゃったから。終わったことだから。次へ次へ』っていう思いがあるから。やっぱり相手さえちゃんと普通に勝負してくれりゃ、打つんじゃないかな。レフトへも広角であれだけ打てるってすごいよね。やっぱりレフトへ大きいホームランを打てるっていうのはすごいね。センターとライトでも飛んでいく位置が(普通の選手とは)違うもんね。ここ(みずほペイペイ)で言やあ、中段の白いアレ(外野席中段のパーテーション)があるところまでいってるんだからね」

 ―盗塁数もすごい

 「まして、彼は投げてもいたわけだからね。来年はまた投げるかも知らんし。むしろこっちは、けがでもしないかって心配しちゃうよね。それだけ彼は、自分で脚力にも自信があるんだろうし。やっぱり盗塁っつうのはスタートが絶対。どんなに足が速い人でも、スタートが切れない人が圧倒的に多いわけだよ。そういう中であれだけ決断力があってね。ギリギリセーフよりも悠々セーフというのが多いもんね。ピッチャーをまた来年やり出して、盗塁はそんなにはできないかも知らんけど、可能性がますます広がっていくからね。みんな、どこまでやってくれるか、見守っていこうよ」

 ―会長は後ろに長嶋さんがいて、自由に盗塁できなかったのか

 「盗塁とかね、そういうことは俺はあんまり関係なかったから(笑い)。年間最高10(1961年)だから。彼は(チームが)『1番バッターとして打席数を一番多くしよう』ということと、やっぱり彼には“『何かをしちゃいけない』っていうサイン”はないだろうから。盗塁も自分の意思でやってるだろうからね。だからウチでも周東なんかもそういうサインでね。監督から任せられていると思うからね。まあびっくりしたね」

 ―強いチームで達成

 「去年まではね、やっぱり要するに優勝から縁が遠かったからね。でもやっぱりそれで打点いくつになったのかな」

 ―120です。

 「打点もリーグトップかな。(1試合で)10いったってね。それもすごいね。またどっかで驚かせてくれるでしょう!」

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