「チームがいけるぞという雰囲気にできれば」巨人のリードオフマン丸佳浩、前日の先頭弾に続き先頭二塁打でけん引

8回2死一塁、中前安打を放つ丸佳浩(カメラ・小林 泰斗)

◆JERA セ・リーグ 巨人6―0DeNA(19日・東京ドーム)

 ヨーイ、ドンで打線を点火させた。初回先頭で打席に入った丸佳浩外野手(35)はケイの初球、152キロ直球を迷わず振り抜いた。「チームがいけるぞ、いけるぞという雰囲気にできればいいと思っています」。痛烈な打球は右中間を破る二塁打。前日の初回先頭弾に続き、チームを勢いに乗せたリードオフマンを、指揮官も「素晴らしいですよね」とたたえた。

 1番バッターは相手先発に球数を投げさせる役割も担う。だが「ある程度の球種を見せつつ、塁に出られたら100点ですけど、理想を追い求めすぎて苦しくなるのは逆に良くない。みなさんが思っている以上に変わらないですよ」。セオリーにとらわれない1番像を作り上げている。

 走塁も光った。初回無死一、二塁、バントの構えをしていた吉川が4球目を空振り、二塁走者だった丸は、二、三塁間で挟まれた。だが瞬時の判断で三塁へスタートを切り、今季7個目の盗塁に成功。その直後、吉川の二塁打で先制のホームを踏んだ。亀井外野守備兼走塁コーチは「あれは経験だね。丸が引っ張ってくれている」と感謝した。

 8回は中前安打でマルチを記録。「1年間試合に出続けながら優勝、日本一を最後に喜びたい」。その目標まで背番号8がけん引する。(井上 信太郎)

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