【ボーイズリーグ】苫小牧がサヨナラ勝ちで2年ぶり3度目の優勝…ドリスポカップ第12回秋季北海道大会

2年ぶり優勝を決めた苫小牧ボーイズ

◆ドリスポカップ◇第12回秋季北海道大会 最終日 ▽決勝 苫小牧ボーイズ3ー2札幌北広島ボーイズ=延長8回=(15日、夕張・サングリンスタジアム)

 苫小牧が延長の激闘の末に3―2で札幌北広島にサヨナラ勝ち。2年ぶり3度目の優勝を決めた。5回から登板した2番手の渡辺来星(らいせ、2年)が1安打無失点と力投。8回に3番・加賀谷皇晴、4番・経塚大雅(ともに2年)の連打で突破口を開き、激闘を制した。3位決定戦は旭川大雪が7―0の5回コールドで旭川道北を下した。

 渡辺の力投が延長の劇勝に結びついた。4回に追いつかれ、2―2の5回からマウンドへ。157センチ、47キロの右腕はシビれる状況にも動じることなく、110キロ台中盤の直球とカーブ、スライダーを丁寧に投げ分けた。何度か窮地もあったが「ストライク先行で打たせて取る」投球を貫徹。軽快な守備にも助けられ、8回まで1安打、1四球で0を並べた。

 その裏、無死から加賀谷、経塚の3、4番が連続左前打で勝機を切り開く。続く熊谷琉心(2年)の犠打が敵失も誘い満塁。最後は石崎莉望(1年)の内野ゴロでサヨナラの走者を迎えた。渡辺の球数制限が近づいていたこともあり、「ここで決めたかった」と捕手の加賀谷。渡辺は「“ここぞ”でみんなが打ってくれた。頼もしかった」と感謝した。

 本来は野手だが、手薄な投手層を補うために昨秋から投手練習を始めた。まだまだ伸びしろがある。高橋輝昭監督は「真っすぐだけなら打たれる。変化球をいかにストライクゾーンへ投げられるかが課題だった。いつの間にか投手らしくなって…」と目を細めた。

 前チームは3年生が3人と少なく、2年生は試合経験が豊富。1年生も即戦力として活躍している。渡辺は「優勝を目指せるチームだと思う。もっともっと練習し、全国大会へ行きたい」と目を輝かせた。

(石井 睦)

 ★札幌北広島・山田徹監督「相手投手が良かった。何度かチャンスはあったが決定打が出ず、バントやバント処理のミスなど細かいところで詰められなかった」

 ◆表彰選手 ▽最優秀選手賞 渡辺来星(苫小牧)▽打撃賞 経塚大雅(苫小牧)▽優秀選手賞 丸山湊(札幌北広島)、金子蒼生(旭川大雪)、岩城憲史朗(旭川道北)

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