救援投手を休ませたい思いが裏目に出た山崎伊織…高木豊氏が立ち上がりの投球を指摘

降板を告げられベンチに下がる山崎伊織(カメラ・宮崎 亮太)

◆JERA セ・リーグ ヤクルト7―2巨人(13日・神宮)

 先発の山崎伊は最悪の出来だった。生命線のツーシームが変化に乏しく、右打者にも左にも、全てウチにウチに甘く入ってしまっていた。

 3回のオスナの打席で初めて150キロが出た。広島との激闘を終え、救援投手を休ませたい。長いイニングを投げたいという思いがあったのだろうが、その気持ちが裏目に出たように思う。シーズンもここまで来たら、余計なことは考えず立ち上がりから全力で腕を振る。広島に3連勝をした勢いを止めないのが、山崎伊に与えられた責任だっただけに、力を出し切る投球をしてほしかった。

 ヤクルト先発の山野は、初回に1球もボールがなかったように、ストライクゾーンで勝負をしてくるタイプ。初回に3失点をしたことで、打者は全体的に仕掛けが遅くなってしまい、どんどん攻め込まれ後手後手に回った。

 取りこぼしはしたくない中で、最下位に手痛い敗戦。ただヤクルトはサンタナ、オスナ、村上に加え最多安打を狙う長岡らタイトルを狙う選手が多く「個」としては厄介だ。ただチームとしては負けが込んで、諦めは早い。絶対に先手を取ることが大切だ。(スポーツ報知評論家・高木 豊)

ジャンルで探す