分厚い投手陣に打線も活性化…巨人を追えるのはやはり阪神 金村義明氏の視点

6回1死一、二塁、前川右京の適時二塁打で生還した森下翔太(1)を迎える岡田彰布監督 (カメラ・豊田 秀一)

◆JERAセ・リーグ 阪神7―3広島(13日・甲子園)

 勝負の分かれ目は2回だった。初回に先制された阪神は下位打線がつなぎ、近本の押し出しで同点。すぐに追いついたことで一気に打線が活性化した。4試合連続本塁打の森下はトップの位置がしっかり決まり、ボールに対して最短距離でバットが出るようになっている。もう最後まで、状態が落ちることはないだろう。

 開幕当初から考えてきた通り、最後は巨人と阪神の争いになりそうだ。阪神はもともと分厚い投手陣に加え、ここに来て打線が好調。残り試合は少ないが、その分、いい状態で試合に臨める。対象的に広島は投手陣の奮闘で上位を守ってきたが、まだ暑い中で先週末も屋外の本拠地でデーゲームが組まれるなど厳しい日程もあり、さすがに疲れが見える。

 机上の計算では巨人が有利だが、その巨人もあっさり負けたように、最終盤に1勝するのは簡単なことではない。阪神も全勝は無理だが、巨人も全勝はありえない。勝敗に一喜一憂せず、目の前の試合を勝っていけば、まだヤマ場は必ずある。(スポーツ報知評論家)

ジャンルで探す