トロント国際映画祭:観客賞は『The Life of Chuck』

トロント国際映画祭の受賞結果が発表された。観客賞に輝いたのは、『The Life of Chuck』。スティーブン・キングの小説をマイク・フラナガン監督が映画化したもの。主人公の平凡な会計士をトム・ヒドルストンが演じる。この映画祭が初上映で、配給はまだ決まっていない。次点はジャック・オーディアール監督の『Emilia Perez』とショーン・ベイカー監督の『Anora』。『Emilia Perez』はカンヌで審査員賞と女優賞、『Anora』はパルムドールを受賞している。

『Emilia Perez』Courtesey of TIFF

『Anora』Courtesey of TIFF

ミッドナイト部門の観客賞は、コラリー・ファルジャ監督、デミ・ムーア主演の『The Substance』。カンヌでは脚本賞を受賞した。ドキュメンタリー部門の観客賞は、マイク・ダウニー監督の『The Tragically Hip: No Dress Rehearsal』。

『The Substance』Courtesey of TIFF

トロントの観客賞は、オスカー作品賞を予想する上で非常に重要。トロントの観客賞とオスカー作品賞を両方受賞した作品には、『アメリカン・ビューティ』、『英国王のスピーチ』、『スラムドッグ$ミリオネア』、『グリーンブック』、『それでも夜は明ける』、『ノマドランド』などがある。昨年の観客賞作品『アメリカン・フィクション』も、今年のオスカーに作品部門を含む複数部門で候補入りし、脚色賞を受賞した。

文=猿渡由紀

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