『フジロック'24』みのミュージック×秋元美乃(音楽誌『DONUT』編集長)出演者解説【前編】

フジロックの魅力を様々な角度から掘り下げる『ぴあ×FUJI ROCK』特集。

今回は、自身の敬愛するカルチャー紹介を軸としたオンリーワンなYouTudeチャンネルが人気のみのミュージックと音楽誌『DONUT』編集長・秋元美乃によるみの×みの対談が実現! おふたりに「FUJI ROCK FESTIVAL '24」に出演するアーティスト解説をしていただきました。

『フジロック'24』みのミュージック×秋元美乃(音楽誌『DONUT』編集長)出演者解説【前編】

みの (初日のヘッドライナーを予定していた)シザがキャンセルになるというショッキングなニュースがあったと思うんですが、急遽ザ・キラーズがヘッドライナーを務めてくれるという事で、結構アツい展開になりましたね。

秋元 そうですね。シザがキャンセルになったと聞いた時にはかなり残念でしたよね。ようやく日本で観られるという気持ちだったので。

みの そうですよね。ぼっかり穴があいたみたいなところで、果たしてシザの枠を埋められる人が来てくれるのかなと思ったら、そこにスポッとハマってくれる感じで26日のヘッドライナーにザ・キラーズが来てくれますね。そしてこの日はAwichさんも登場します。Awichは毎回ご本人のパフォーマンスもすごくアツいんですけど、ゲストがたくさん出てくるイメージがあるというか。以前もたしか唾奇やOZworldといった沖縄のすごいラッパーの方たちがたくさん出ていたので、今回もそういうオールスター的な感じになったりするのかな、みたいなワクワクもあったりするんだけど。

Awich:7月26日(金) 19:20-20:30 グリーンステージ
NENE, LANA, MaRI, AI & YURIYAN RETRIEVER - Bad B*tch 美学 Remix(Prod. Chaki Zulu)(Official Music Video)

秋元 しかも「グリーンステージ」ですもんね。

みの そうですよね。ほかに「グリーンステージ」で注目しているラインナップはあります?

秋元 そうですね、まずはやっぱりザ・キラーズ。

みの ザ・キラーズ、はい。

秋元 ザ・キラーズは、最初フジに来た時は2004年で「レッドマーキー」のステージだったんですけど、次は確か2009年に出演予定がキャンセルになって。それを経てのフジロックの一番大きな「グリーンステージ」なので、彼らにとってもザ・キラーズのファンにとっても、グリーンで観られる光景というか、景色は感動的なんじゃないかなと。

The Killers:7月26日(金) 21:30-23:00 グリーンステージ
Mr. Brightside(Official Music Video)

みの なるほどなるほど。そこまでのストーリーも含めたアツい展開というか。

秋元 そうなんですよね。

みの 僕は20代をほとんどアメリカで過ごしていたので、ザ・キラーズのキャンセルがあったみたいな、そのあたりのフジロックのエピソードはすっぽり抜けちゃってるんですよ。だからそうやって補完していただけるのは非常に助かります。

秋元 とても楽しみだと思います。それからフリコ。シカゴ出身のニューインディーシーン期待のバンドなんですけど、USインディーと言いながら、すごくメインストリームにのったパワフルなサウンドを鳴らしているなぁと思いますね。まだライブは観たことがないんですけど、デビューアルバム(『ホウェア・ウィーヴ・ビーン、ホウェア・ウィ・ゴー・フロム・ヒア』)が話題になって、日本のApple Musicのトップアルバムチャートの11位とか10位とか、その辺に食い込んできたことで私も知ったんですよね。バラードからパンクまで、衝動みなぎるサウンドがアツいバンドなので、ロックファンとしては見逃せないかなと。

Friko:7月26日(金) 14:20-15:10 グリーンステージ
Crashing Through(Official Live Video)

みの 幅広い音楽性もあるという事ですよね。たしかに。で、この日はROUTE 17 Rock’n’Roll ORCHESTRAも登場しますね。

秋元 そうですね。ちょっとこのステージについてはお話していいですか?

みの どうぞ!

秋元 ROUTE 17 Rock’n’Roll ORCHESTRAは池畑潤二さんがバンマスを務めるバンドなんですけど。

みの 元ルースターズの。

秋元 そうです、そうです。池畑さんはもともと、裏方というかスタッフとしてもフジロックを支えている人で、例えば年間を通して(スケジュールが合えば)ボードウォークを作るキャンプに参加していたり、フジロック開催前も結構前から現地入りして準備をしているんです。会場の至る所にカラフルな石がありますよね? ゴンちゃんストーンって言うんですけど、そのゴンちゃんストーンに2度塗り3度塗り4度塗りって色を重ねて、目を描いて、みたいな作業をされたり、そういうフジロックのチームでも活動している方なんですよね。ステージから裏方まで、本当にフジロックを愛している、Mr.フジロック的な一人だと思うんです。その池畑さんが、新旧ロックンロールの歴史を繋ぐようなステージを見せてくれるのがこのROUTE 17のステージなんです。で、今年は海外からUS(アス)というバンドが参加するのでぜひ注目してほしいかなと。

みの 28日の「レッドマーキー」でも演奏される方ですよね。

秋元 そうですね。このUS、よく見ると毎日どこかのステージに出るんですよね。

みの 神出鬼没という感じですね(笑)。

秋元 はい(笑)。USについては3日目のところでもお話できたらと思います。

みの 邦楽のアーティストもマカロニえんぴつとかindigo la Endとかも非常に楽しみですね。で、「ホワイトステージ」を見てみると、大貫(妙子)さん出るんですよねー。僕は個人的に非常に楽しみなんです。どういった演奏をされるんだろうっていう。ほかにもLucky Kilimanjaroもいるし、iriもいるし、ちょっと「ホワイトステージ」もアツいですよね。注目のアーティストとかっていらっしゃいます?

秋元 そうですね、もちろん今、世界を股に掛けるペギー・グーも気になるし。

みの そうですね。

秋元 レミ・ウルフは、彼女のファンキーでポップな世界観が「ホワイトステージ」でどういう風にフジロッカーを楽しませてくれるのかというところが楽しみですよね。

みの なんか生で観て楽しそうな方ですよね、レミ・ウルフさんはね。

秋元 たしかに! ミュージックビデオも毎回楽しいので。

みの うん。ビジュアルが結構強みでもあるというかね、そういうところが生だとどうなってくるかというね。

秋元 そうですね。

みの 非常に楽しみですよね。そしてね、「レッドマーキー」もフローティング・ポインツからキング・クルール……あと新東京。僕、新東京すごく好きなんですよ。「ROOKIE A GO-GO」の枠で出るんですよね(※「ROOKIE A GO-GO」は新人の登竜門的ステージ。前年に出演した15組の中から投票によって1組のみ翌年も出演できる枠がある)。どういうバンドって言ったらいいのかな、ちょっとフュージョン味を通過している演奏をするバンドなんですけど、演奏力がピカイチで、結構期待しているんです。

新東京:7月26日(金) 11:30-12:10 レッドマーキー
Cynical City

秋元 去年の「ROOKIE A GO-GO」から選ばれたんですね。

みの そうなんです! 非常に注目していますね。

秋元 「ROOKIE A GO-GO」といえば、私も可能な限り観ています。数年前までは全バンド観るくらいの勢いで。

みの あ、ほんとですか!

秋元 はい。やっぱり新しいバンドと出会うのが楽しいんですよね。去年は越後湯沢の方に泊まっていたので、帰りのシャトルバスの時間の関係で頭の方のバンドしか観られなかったんですけど、Ålborg(オールボー)という素敵なバンドなどを観ましたね。今の段階(6月17日現在)ではまだ今年のラインナップが発表されていないんですけど、勢いある新人ステージなので、ぜひチェックしてほしいなと思います。

みの やっぱりほかのミュージシャンとは違う勢いを感じるパフォーマンスを観られるイメージがありますよね。

秋元 そうですね。

みの あとは「フィールドオブヘブン」。僕、結構好きなのが多くて。上原ひろみさんも出ますよね。上原ひろみ Hiromi’s Sonicwonder。これ、ヤバいですよ。

Hiromi's Sonicwonder:7月26日(金) 21:00-22:30 フィールドオブヘブン
Sonicwonderland

秋元 すごい良さそうですね!

みの すごいです。新しいバンドなんですかね? この名義で新譜(『Sonicwonderland』)が出たんですよ、ちょっと前に。もうかなりライブ向きに仕上がりまくっているフュージョンのバンドなんですよね。僕、何年前だったかな、10何年前かなんかに、スタンリー・クラークと上原ひろみさんのライブをシアトルで観たことがあって、もうあれを超える上原さんのバンドはなかなかないんじゃないのかなと思っていたら、今回のバンド、超えてんじゃないのかなというくらい(笑)。

秋元 なるほど。

みの めちゃくちゃヤバいですね。

秋元 (シアトルで観た時は)現地の盛り上がりはどんな感じでしたか?

みの もう圧倒っていう感じでしたね。すぐスタンディングオベーションが起こる、みたいな(笑)。観客を掴む力がある人ですよね。

秋元 またフジでは「フィールドオブヘブン」のステージも似合いそうですね。

みの そうですね。あとは気になるアクトはいますか?

秋元 みのさん、Original Love Jazz Trioにも注目されてるんですよね?

みの そうですね、“Jazz Trio”ってどういう感じなんだろうという。

秋元 たしかに。

みの 上原さんの空気感とかも含め、このあたりはジャズっぽいバンドがラインナップされているのかなと思ったりするんですが。あと家主ですね。田中ヤコブさん率いる家主。NEWFOLKっていうレーベルを主宰されているんですよ。

家主:7月26日(金) 13:20-14:20 フィールドオブヘブン
きかいにおまかせ

秋元 そうなんですか。

みの 今どき珍しい、泥臭いロックをやっているバンドばかり集まっていて、LPとかをリリースするような、ちょっと古風な活動にこだわっているレーベルなんですけど、そこの精神的支柱が田中ヤコブさんなんですよ。で、前にロフトでそのNEWFOLKに所属しているミュージシャンばかりが出るジョイントライブみたいなイベントがあって観に行ったら、フロアは僕が最年長くらいの感じでしたね。なんかひとりだけおっさん混じってる、みたいな。めちゃくちゃ若い子たちがロックを聴いてる。ロフトには1,000人くらい入っていたんですよ。すごいシーンだなと思って、もっと注目されてもいいのに、と思ったりもしたんですけど。だから僕は勝手に家主がそこを背負っていて、代表してくれてると思ってるんですが、切り込み隊長として彼らがフジロックに向かっていくのは個人的にはアツいというか。

秋元 応援したくなるような?

みの そうですね! 応援したい。あとは「ジプシーアヴァロン」とかほかのステージもありますけど、The fin.やReiとかも出ますね。ほかに気になるメンツはいますか?

秋元 そうですね。「苗場食堂」にも色々なバンドが出るんですけど、3日間通して出演する苗場音楽突撃隊。これも先ほどROUTE 17 Rock’n’Roll ORCHESTRAでお話した池畑さんがバンマスを務めるバンドなんですよね。もともとこの「苗場食堂」のステージはフジロックを立ち上げた日高(正博)さんが2004年に、その「苗場食堂」のところで「清志郎くん、なんか歌わない?」って、忌野清志郎さんに声をかけて清志郎さんが歌ったことがはじまりのステージで。で、その翌年から「苗場食堂」というステージができたんです。以来、ロックンロールからインダストリアルから演歌から、ジャンル問わずの方たちが出演されていて。狭い小さなステージなんですけど、そこはもうステージ周辺が一体になって、ドカンとひっくり返るような熱を発する場なので、ぜひチェックしてみてほしいですね。この苗場音楽突撃隊は結構ゲストボーカルが出るステージにもなっているので、今年は誰が登場するのかなっていうところも毎年の楽しみですね。

みの まだゲストの発表はされていないんですかね?

秋元 たしか当日にならないと分からないですね。

みの なるほど。これまではどういった方がゲストに出ていたんですか?

秋元 例えばフラッと浅井健一さんが登場したり、チバ(ユウスケ)さんが登場したり。

みの フラッとどころじゃない人たちですけどね(笑)。

秋元 そうですね(笑)。

みの ははははは。ま、そういう結構ヤバめのハプニングと言っていいのか分からないですけど、小さいステージならではの距離の近さと熱気みたいなのが巻き起こるステージというか、そちらも注目していきたいですね。

秋元 はい。

みの じゃあ27日も見ていきましょうか。

秋元 2日目ですね。

みの ヘッドライナーはクラフトワークですよ。なんか本日持ってきているものがあると伺っているんですけど。

KRAFTWERK:7月27日(土) 21:10-22:40 グリーンステージ
3-D THE CATALOGUE

秋元 クラフトワークといえば3Dのステージがあったので。

みの ええ。

秋元 これは前にライブに行った時の3Dメガネなんですけど、ちょっと持ってきてみました。フジロックも3Dのステージになるんですかね?

みの そうなんですか? 僕、全然その前情報は知らなくて。

秋元 私もちょっとそこは分からないんですけど、そうなるんじゃないかとファンの中でも言われていますよね。

みの すると? それが?

秋元 もしかしたら?

みの 配られるかもしれないという。

秋元 でもまったく分からないですけどね(笑)。ファンの間では3Dメガネが入場ゲートで配られるのかどうかって、結構話題になっていますね。

みの そこはワクワクがありますよね。ま、クラフトワークは生で観たいですよね。もうビジュアルも強烈だし。

秋元 ですね。しかも1970年くらいから活動して今も現役で。オリジナルメンバーは一人になってしまったけれど、自分たちの音楽を今に更新し続けているというところで、やっぱり楽しみですね。

みの そうですね。クラフトワークはもうぶっちゃけ、全アクトの中でも僕は一番観たいという。

秋元 おお!

みの そんなクラフトワークに続いて、ポーティスヘッドのボーカルのベス・ギボンズ。ソロアルバム(『ライヴス・アウトグロウン』)が出ましたけど、あれが初めてのソロなんでしたっけ?

Beth Gibbons:7月27日(土) 19:00-20:10 グリーンステージ
Floating On A Moment

秋元 そうですね、初めてのソロアルバムで。聴きました?

みの 聴きました、聴きました。

秋元 哀愁漂う、美学あふれるサウンドが日本でいよいよ、という感じですよね。ポーティスヘッドは来日が叶っていないので。

みの うれしいですよね。

秋元 待望中の待望だと思うんですけど。

みの ベス・ギボンズのソロは僕、「あ、こういう感じで来るんだ」って聴いていて思ったんですよ。ポーティスヘッドはちょっとこう、下のリズムが結構固いというか、やっぱりヒップホップ的なトリップホップのビートがあるじゃないですか。ベス・ギボンズのソロはもうちょっと柔和な感じがするというかね、ちょっと優しい感じがあったので、そういうサウンドが生でどういう風になるのか。というのは非常に気になるんですが。

秋元 しかも「グリーンステージ」なので、周りの山々の景色もすごく合うんじゃないかなと。

みの そのあたりの景色との調和みたいなところも併せて楽しめそうですよね。

秋元 はい。

みの ベテランの2組を話していきましたけども、次はザ・ラスト・ディナー・パーティー。ザ・ローリング・ストーンズの前座にも起用された話も聞きましたけど(※2022年にストーンズのハイド・パーク公演の前座を務めた)。5人組だっけ?

The Last Dinner Party:7月27日(土) 13:00-14:00 グリーンステージ
Nothing Matters

秋元 5人ですね。

みの 女性5人の元気いっぱいのロックバンドというか。僕、好きなんですよねー、この感じ。

秋元 ですよね。

みの うん。なんかありそうでなかった感っていうか。

秋元 うんうん。

みの なんなんですかね。いわゆる女性ロックバンドの系譜みたいな、ザ・ランナウェイズとかの流れがあるじゃないですか、あの系譜。そういうのともあまり連なっていない感じがするというか、意外と特異なことをやってる気もするんですよね。

秋元 たしかに。何かを漂わせつつ、でも圧倒的に感じるのはニューパワーというか。あの、ライブ映像を観るとお客さんたちの熱狂が……

みの 思いました!

秋元 ですよね!

みの 歌詞を一緒に歌っている人とか、めっちゃいたりしますもんね。

秋元 ライブシーンとか世界の音楽シーンの中でも、熱狂を生み出す新しいパワーがあるなと思っていますね。

みの 日本でどういうライブをやってくれるのか非常に気になりますね。「ホワイトステージ」の方を見ていきますと、こちらもまた大注目の女性アーティスト、ガール・イン・レッドがいますね。ノルウェーの方ですよね。この人はザ・ラスト・ディナー・パーティーとある種共通するロック的なのはあるんですけど、より宅録っぽいというか、密室で作っているのを出しています、みたいなね。

girl in red:7月27日(土) 22:00-23:30 ホワイトステージ
hornylovesickmess

秋元 ベッドルームミュージックというか。

みの そうですよね、ベッドルームサウンド的なところがありますが。ライブだとどういう感じでやるんだろう? 映像とかご覧になった事あります?

秋元 いや、ミュージックビデオしかないですね、ちゃんと観たのは。アルバムだとほとんどの楽器を自分で弾かれているとか。

みの あ! そういうタイプなんですね、トッド・ラングレン系ですね。

秋元 そんな情報を見た気がするんですけど。

みの なるほど、なるほど。あ、そうだ。たしかサウンドはビリー・アイリッシュのお兄さん、フィニアス(・オコネル)さんがやってましたよね。

秋元 やってましたね!

みの そういうところも、たぶん音源は音源で完結している作品をこれまでリリースされてきていると思うから、ライブがどうなっていくのかというのは気になると思うんですよね。

秋元 そうですね。曲を聴いていると、内面と向き合うような人だと思うんですけど、それが曲になると、聴く人にも伝わる・通じるポップな世界観にもなるというところがすごくいいなと思うので。

みの たしかに、ポップセンスがすごくありますよね、うん。それから「レッドマーキー」も非常に僕好みのバンドがいますね。僕、グラス・ビームスが大好きで。

Glass Beams:7月27日(土) 14:00-15:00 レッドマーキー
Mahal

秋元 グラス・ビームスはどんなバンドですか?

みの 覆面のバンドなんですけど、インド音楽的な音階の不思議な演奏をする人たちなんですよ。無理くりな例えになっちゃうかもですけど、あのタイのインストのバンドで女性がベースの…………何でしたっけ?……あ、クルアンビン!

秋元 ああ、クルアンビン!

みの クルアンビンみたいな、ああいうちょっとエキゾチックなテクスチャーを使って、インスト力で攻めてくるみたいな感じのバンドというか。

秋元 気になる。

みの で、グラス・ビームスは非常にインド的な感じの結構トリッピーな感じの演奏をする人たちなんですけど、すごく期待していますね。Hedigan'sも出ますね。SuchmosのYONCEのバンドですけど。

秋元 本格始動したバンドですね。

みの 今朝、といっても今日(6月17日)の収録時点の話ですけど、Suchmosのエックスのアカウントで「麦茶うまい」ってつぶやいていましたよ。

秋元 そうなんですね(笑)。

みの なんか最近匂わせてません? 色々ご覧になってます? SuchmosのSNS、活動休止からずーっと止まっていたじゃないですか。で、「麦茶うまい」って今日のつぶやきで。少し前に皆さんで集合写真を撮ってるやつとかもあって。

秋元 なんかこう、小出しに的な?

みの なんか小出しにね。もしかしたらもしかするのかも分からないですけど、まあまあちょっとそれは置いておいて、Hedigan'sもすごく素敵なロックバンドです。

秋元 まだライブは観たことないです。

みの Hedigan'sは僕、不思議な縁があるんですけど、ボーカルは当然YONCEさんなんですが、ほかのメンバーがほとんど、僕が音楽を作る時のメンバーなんですよ(※みのは自身がボーカル&ギターを務めるロックバンド、ミノタウロスでも活動)。

秋元 そうなんですか!?

みの はい。Gliderというバンドの栗田兄弟(栗田将治・栗田祐輔)ってのがいるんですけど、そのふたりと、あとベースの本村くん(本村拓磨)、彼はもともとカネコアヤノさんのバンドでやっていた方なんですよ。Hedigan'sはそういう意味ですごく僕は親近感をおぼえるというか(笑)。非常に活躍されていて嬉しいですね。なんかこのあたりで気になるアクトっていらっしゃいますか?

秋元 アイドレスも気になりますね。

EYEDRESS:7月27日(土) 16:00-17:00 レッドマーキー
I DON'T WANNA BE YOUR FRIEND

みの 気になりますよね。フィリピンの方でしたっけ?

秋元 そうですね、マニラ出身の方で。

みの アルバムもすごい良かったですよね。めちゃめちゃ曲数多いやつ(最新作『Vampire in Beverly Hills』は全34曲。『FULL TIME LOVER』は全28曲)。

秋元 はい(笑)。

みの 80分くらいあるアルバムが出てましたけど。

秋元 最近ではこんなに長いアルバムは珍しいですよね。

みの そうですよね。でも素晴らしい内容でしたね。

秋元 ごちゃ混ぜ感もあるんですけどポップだし、ライブが気になりますね。

みの 気になりますよね。ノーネームもめちゃめちゃかっこいいんですが、僕はたまにちょっとメッセージに怖くなってしまうというかね。こういう事を言ったら怒られるかな? でもケンドリックラマーはあれをポップ過ぎるとか言うじゃないですか。超ハードですよね(笑)?

Noname:7月27日(土) 18:00-19:00 レッドマーキー
Song 32

秋元 たしかに。めちゃめちゃ強いメッセージ性がありますね。

みの めちゃめちゃ強い感じのね。でも音は間違いないですからね。フジロックではノーネームも観られるという感じで、ほかも見ていくと……

秋元 2日目の「フィールドオブヘブン」にキティ・リヴが来ますね。キティ・デイジー&ルイスのメンバーで、今回はソロでの来日ですね。バンドと違うとはいえ、彼女自身のルーツを感じられる良質なロックンロール、音楽性が楽しめるんじゃないかなと思っています。

みの うんうん。キティ・リヴですね、はい。「フィールドオブヘブン」もたくさんいますね。

秋元 あとクリストーン“キングフィッシュ”イングラム。25歳のブルースミュージシャン。

CHRISTONE "KINGFISH" INGRAM:7月26(金) 25:30-26:15 クリスタルパレステント、27日(土) 19:00-20:10 フィールドオブヘブン
Sunday on 60 Minutes

みの いや、この人すごいんですよ。しかも別のステージ、26日の「パレスオブワンダー」にも出るんですよね。僕、YouTubeのおすすめか何かにこの人がポッと出てきたんですけど、ギターを持っている時の見た目の説得力がもう、まじでヤバいという印象から入っているんですよ。B.B.キング的な貫禄がもう出ているじゃないですか(笑)。

秋元 たしかに出てますね。

みの そういうのを見ると僕はサムネをどうしてもクリックしちゃうんです。で、観たらすごいなと思って。この人も生で観られたらアツいですね。

秋元 ちょっとアツいですね。このあたりの並びは音楽の豊かさが味わえるような気がしますね。

みの そうですね。あとは何か……。

秋元 たぶん今のフジロックは家族連れでいらっしゃる方も多いので、ケロポンズのステージとか楽しいのでぜひ、お子さんといかがかなと。

みの ケロポンズ with むぎ(猫)という名義でクレジットされていますけど。猫がフィーチャリングされているということで、これはどういうアーティストなんですか?

秋元 子供たちが見て歌って踊って楽しめる、『おかあさんといっしょ』みたいな、感覚的にはそういうステージですね(※ケロポンズは子供だけでなく大人も一緒に楽しめる音楽や体操を手がけるユニット)。

みの お子さん連れの方とかはその時間は一旦、「ジプシーアヴァロン」でゆっくりするみたいな、そういうスケジュールの組み立て方もアリですよね。「ジプシーアヴァロン」は七尾旅人さんも観られるし。

★後編へ続く

<イベント情報>
『FUJI ROCK FESTIVAL '24』

7月26日(金)~28日(日)
新潟・苗場スキー場

チケット情報:
https://t.pia.jp/pia/events/frf/

公式サイト:
https://www.fujirockfestival.com/

関連リンク

みのミュージックYouTubeチャンネル:
https://www.youtube.com/@lucaspoulshock

DONUT公式サイト:
https://donutroll.tokyo/

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