金村義明「イチローは勝利に懸ける思いがすごかった」日本が優勝した第1回「WBC」を回顧
藤木直人、高見侑里がパーソナリティをつとめ、アスリートやスポーツに情熱を注ぐ人たちの挑戦、勝利にかける熱いビートに肉迫するTOKYO FMのラジオ番組「SPORTS BEAT supported by TOYOTA」(毎週土曜 10:00~10:50)。9月7日(土)の放送は、元プロ野球選手の金村義明(かねむら・よしあき)さんをゲストに迎えて、お届けしました。
兵庫県出身で現在61歳の金村さん。1981年、報徳学園高等学校在学中に春夏で甲子園連続出場。エースで4番として、春は初戦で槙原寛己さん擁する大府に敗れましたが、夏の甲子園では、荒木大輔さん擁する早稲田実業、工藤公康さん擁する名古屋電気(現:愛工大名電)などに勝利して優勝。高校卒業後は、近鉄バファローズに入団し「いてまえ打線」の中軸として活躍。その後、中日ドラゴンズ、西武ライオンズ(現:埼玉西武ライオンズ)を経て1999年に現役引退。現在は野球評論を中心に、幅広い分野で活躍しています。
◆大谷翔平の新人時代のエピソード
藤木:9月に入り、プロ野球、メジャーリーグではポストシーズンに向けて大切な時期に入りました。ロサンゼルス・ドジャースに行った大谷翔平選手は、ロサンゼルス・エンゼルス時代、ポストシーズンに進めなくて悔しい思いをしていましたよね。
金村:去年までは、ニュースを観ると「大谷翔平が打ちました! なお、この試合は9対6で負けました」とか、(チーム自体は)負けてばかりだったじゃないですか。でも今年は最後まで行くんじゃないですか?
藤木:ポストシーズンは勝ち進めそうですか?
金村:やれるんじゃないですかね? 打つほうではムッキー・ベッツも復帰しましたし、あとはピッチャーがどれだけ頑張れるかでしょうか。
藤木:(大谷選手は)盗塁も積極的ですよね。
金村:彼は野球小僧ですから「ヘッドスライディングをするな」と言っても、(状況によっては)絶対にヘッドスライディングをするんですよ。北海道日本ハムファイターズの1年目のときに、元西武ライオンズの大塚光二が1軍の外野守備走塁コーチでいたんですけど、そのときに栗山(英樹)監督から大谷選手のことで怒られたのが「(スライディングは)絶対に頭からさせるな。足からスライディングさせろ」と。でも、彼は本能でヘッドスライディングをすることもあって……あのおとなしい栗山監督が一番激怒したのがそれだったと(笑)。
藤木:それが、いまだになおっていないということですよね?
金村:メジャーに行ったって絶対になおらないでしょ(笑)? このあいだも(ランナーで出塁したときに)野手に挟まれたけど、それをかいくぐってセーフにしたり。
藤木:あれはビックリしました。
金村:“危ない”と言われても彼にとっては普通のことだから、当たり前にやっているんでしょうね。
◆大谷翔平の振る舞いに反省!?
金村:ずっと(大谷選手のことを)見ているわけではないですが、侍ジャパンのメンバーや一緒に仕事をする人などにいろいろとリサーチをすると、(日常生活を)すべて野球に置き換えてやっていると。
誰よりも早くジャージを着て、誰よりも早くホテルでも食事して……日本ハム時代は外出禁止でしたからね。遠征先でも栗山さんのOKがなければ。だから、アメリカに行ってもどこにも出かけたことがないと。
だから、大谷翔平の新事実が出るたびに僕はいつも反省するんです。“僕はなんて(大谷選手とは)真逆なことを……だから僕はアカンかったんや”みたいな(苦笑)。
藤木:金村さんも、大谷選手みたいにストイックにやり続けていたら、残した数字も違ったと思いますか?
金村:もう少し成績も伸びているはずですよ。だけど、(現役時代の)僕は「“眠らない街”東京に行ける!」「次の遠征先は朝まで開いている店が多い!」って遊ぶことを第一に考えていたから(苦笑)。
藤木:当時は豪快な選手も多くて、朝になってもお酒のにおいがするような……(笑)。
金村:もちろん! そのほうがかっこいいとすら思っていましたね。でも大谷選手を見ながら“あの当時は馬鹿だったな”と、常に反省の日々です(苦笑)。
◆イチローと大谷選手に共通する“マインド”
藤木:WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)というのは(野球選手にとって)かなり大きい存在ですか?
金村:ものすごく大きいです。
藤木:しかも、第1回大会で日本が勝ったということが大きかったですよね。
金村:あのときのWBCはというと“日本が勝手にやっている”みたいな……アメリカもそこまでしゃかりきになっていなくて“メジャーリーグのすごい選手は出さない”みたいな(空気があった)。
そのなかで、当時は僕もたっぷり取材させていただいて、イチローのバッティングピッチャーもさせていただきました。30分投げて命がけで勝負しましたよ。
藤木:イチローさんはすごかったですか?
金村:(勝利に)懸ける思いがすごかったですね。忘れもしませんが、彼は「メジャーリーグに日本の野球は絶対に負けない」と自負していましたし、「WBCに選ばれて“楽しみたい”というメンバーがいたら僕は辞退します」って言うぐらい気合が入っていました。
藤木:そういう意味では、大谷選手の「憧れるのをやめましょう」という発言も……。
金村:ニュアンスは違いますけど、イチローと同じような考えだと思います。
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9月7日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
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<番組概要>
番組名:SPORTS BEAT supported by TOYOTA
放送日時:毎週土曜 10:00~10:50
パーソナリティ:藤木直人、高見侑里
兵庫県出身で現在61歳の金村さん。1981年、報徳学園高等学校在学中に春夏で甲子園連続出場。エースで4番として、春は初戦で槙原寛己さん擁する大府に敗れましたが、夏の甲子園では、荒木大輔さん擁する早稲田実業、工藤公康さん擁する名古屋電気(現:愛工大名電)などに勝利して優勝。高校卒業後は、近鉄バファローズに入団し「いてまえ打線」の中軸として活躍。その後、中日ドラゴンズ、西武ライオンズ(現:埼玉西武ライオンズ)を経て1999年に現役引退。現在は野球評論を中心に、幅広い分野で活躍しています。
◆大谷翔平の新人時代のエピソード
藤木:9月に入り、プロ野球、メジャーリーグではポストシーズンに向けて大切な時期に入りました。ロサンゼルス・ドジャースに行った大谷翔平選手は、ロサンゼルス・エンゼルス時代、ポストシーズンに進めなくて悔しい思いをしていましたよね。
金村:去年までは、ニュースを観ると「大谷翔平が打ちました! なお、この試合は9対6で負けました」とか、(チーム自体は)負けてばかりだったじゃないですか。でも今年は最後まで行くんじゃないですか?
藤木:ポストシーズンは勝ち進めそうですか?
金村:やれるんじゃないですかね? 打つほうではムッキー・ベッツも復帰しましたし、あとはピッチャーがどれだけ頑張れるかでしょうか。
藤木:(大谷選手は)盗塁も積極的ですよね。
金村:彼は野球小僧ですから「ヘッドスライディングをするな」と言っても、(状況によっては)絶対にヘッドスライディングをするんですよ。北海道日本ハムファイターズの1年目のときに、元西武ライオンズの大塚光二が1軍の外野守備走塁コーチでいたんですけど、そのときに栗山(英樹)監督から大谷選手のことで怒られたのが「(スライディングは)絶対に頭からさせるな。足からスライディングさせろ」と。でも、彼は本能でヘッドスライディングをすることもあって……あのおとなしい栗山監督が一番激怒したのがそれだったと(笑)。
藤木:それが、いまだになおっていないということですよね?
金村:メジャーに行ったって絶対になおらないでしょ(笑)? このあいだも(ランナーで出塁したときに)野手に挟まれたけど、それをかいくぐってセーフにしたり。
藤木:あれはビックリしました。
金村:“危ない”と言われても彼にとっては普通のことだから、当たり前にやっているんでしょうね。
◆大谷翔平の振る舞いに反省!?
金村:ずっと(大谷選手のことを)見ているわけではないですが、侍ジャパンのメンバーや一緒に仕事をする人などにいろいろとリサーチをすると、(日常生活を)すべて野球に置き換えてやっていると。
誰よりも早くジャージを着て、誰よりも早くホテルでも食事して……日本ハム時代は外出禁止でしたからね。遠征先でも栗山さんのOKがなければ。だから、アメリカに行ってもどこにも出かけたことがないと。
だから、大谷翔平の新事実が出るたびに僕はいつも反省するんです。“僕はなんて(大谷選手とは)真逆なことを……だから僕はアカンかったんや”みたいな(苦笑)。
藤木:金村さんも、大谷選手みたいにストイックにやり続けていたら、残した数字も違ったと思いますか?
金村:もう少し成績も伸びているはずですよ。だけど、(現役時代の)僕は「“眠らない街”東京に行ける!」「次の遠征先は朝まで開いている店が多い!」って遊ぶことを第一に考えていたから(苦笑)。
藤木:当時は豪快な選手も多くて、朝になってもお酒のにおいがするような……(笑)。
金村:もちろん! そのほうがかっこいいとすら思っていましたね。でも大谷選手を見ながら“あの当時は馬鹿だったな”と、常に反省の日々です(苦笑)。
◆イチローと大谷選手に共通する“マインド”
藤木:WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)というのは(野球選手にとって)かなり大きい存在ですか?
金村:ものすごく大きいです。
藤木:しかも、第1回大会で日本が勝ったということが大きかったですよね。
金村:あのときのWBCはというと“日本が勝手にやっている”みたいな……アメリカもそこまでしゃかりきになっていなくて“メジャーリーグのすごい選手は出さない”みたいな(空気があった)。
そのなかで、当時は僕もたっぷり取材させていただいて、イチローのバッティングピッチャーもさせていただきました。30分投げて命がけで勝負しましたよ。
藤木:イチローさんはすごかったですか?
金村:(勝利に)懸ける思いがすごかったですね。忘れもしませんが、彼は「メジャーリーグに日本の野球は絶対に負けない」と自負していましたし、「WBCに選ばれて“楽しみたい”というメンバーがいたら僕は辞退します」って言うぐらい気合が入っていました。
藤木:そういう意味では、大谷選手の「憧れるのをやめましょう」という発言も……。
金村:ニュアンスは違いますけど、イチローと同じような考えだと思います。
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9月7日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2024年9月15日(日) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:SPORTS BEAT supported by TOYOTA
放送日時:毎週土曜 10:00~10:50
パーソナリティ:藤木直人、高見侑里
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/beat/
09/14 05:50
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