「時間の使い方が上手な人」の特徴は? 茂木健一郎が相談者の悩みに脳科学的視点でアドバイス

脳科学者の茂木健一郎がパーソナリティをつとめ、日本や世界を舞台に活躍しているゲストの“挑戦”に迫るTOKYO FMのラジオ番組「Dream HEART」(毎週土曜 22:00~22:30)。
TOKYO FMとJFN系列38局の音声配信プラットフォーム「AuDee(オーディー)」では、当番組のスピンオフ番組「茂木健一郎のポジティブ脳教室」を配信中です。この番組では、リスナーの皆様から寄せられたお悩みに茂木が脳科学的視点から回答して「ポジティブな考え方」を伝授していきます。
今回の配信では、「上手な時間の使い方」について脳科学的視点で解説しました。


パーソナリティの茂木健一郎



<リスナーからの相談>
僕は、いつも奥さんから「時間の使い方が下手」と言われます。時間の使い方が上手な人と、そうでない人の違いはなんでしょうか?

<茂木の回答>
奥さんに言われちゃうんですね。逆に言うと、奥さんは時間の使い方がお上手なんでしょうね。それはそれで、2人のバランスが取れていて良いという視点もあるかもしれません。

まず、時間の使い方が上手な人の非常に重要なポイントとして、「“隙間時間”の使い方がうまい」ということはあると思います。

僕も日々それなりに忙しいので、隙間時間はうまく使っています。東京で暮らしていると地下鉄によく乗るのですが、電車に乗っているときや乗り換えのときに、スマホで最新の情報をチェックしています。最近は、人工知能に関する情報を英語で聴いたりしています。

エスカレーターに乗るときも、10数秒ぐらいあるときは、その間に電子書籍を2~3ページ読んだり、メールの返信をしたりすることもあります。そのように隙間時間をうまく使っています。

でも、時間の使い方がうまい人の一番の特徴は、実は「段取り」だと思うんです。たとえば、お仕事でもプライベートでも「こういう順番でこういうことをやると、早く用事が済むな」と順番を思い描きます。お料理もそうですね。鍋に火をかけている間に、こっちでは包丁を使って具材を切って、その間にご飯が炊きあがって……みたいなことは、日常的にありますよね。

それと同じように、仕事やプライベートでも「これをやって、その間にこれが進んで、こうなる」みたいな段取りを考えていると、意外スムーズにいったりするんですよね。

相談者さんの時間の使い方が、実際に下手かどうかはわかりませんが、今より時間の使い方を良くしようと思ったら、まずは段取りを考えることです。

段取りを考えるときは、実際の仕事や作業前に頭のなかでイメージすることがとても大事です。コーヒーを飲みながら考えたり、お散歩しながらイメージしたり、どういう順番で、どんなことをやろうかなと、頭のなかであらかじめ整理する習慣を身につけておく。

そうすると、そのうち奥様から「最近、段取りよくなったわね」「時間の使い方がうまくなったんじゃない?『茂木健一郎のポジティブ脳教室』に相談して良かったわね」なんて言ってもらえたらうれしいです。

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音声版「茂木健一郎のポジティブ脳教室」
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<番組情報>
番組名:茂木健一郎のポジティブ脳教室
配信日時:毎週土曜 22:30配信(予定)
パーソナリティ:茂木健一郎

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