『光る君へ』第42話 道長→まひろの“関白宣言”シーンにX感涙 「神回」「心中ロマンより心震える」

吉高由里子さんが主演するNHK大河ドラマ『光る君へ』。11月3日放送の第42話では、心を交わしたまひろと道長が新たな約束を結び話題に。ストーリーをおさらいしつつ、SNSに寄せられたコメントとともに今後の見どころを紹介します。

第42話「川辺の誓い」あらすじ

宮中で、道長（柄本佑）と三条天皇（木村達成）の覇権争いが激化。道長は娘・妍子（倉沢杏菜）を三条天皇の中宮にするも、三条天皇は長年付き添った東宮妃・すけ子（朝倉あき）を皇后にすると宣言。先の帝の中宮で道長の娘・彰子（三上愛）は皇太后に。

しかし三条天皇は妍子のもとへは渡らず、窮した道長はまひろ／藤式部（吉高由里子）に相談。人の心は物語のようにはいかないと語るまひろに、源氏の物語はもう役に立たないと話す道長。折しも“光る君”の人生も書き終えたまひろは、役目を終えたとばかりに里帰りし、筆を折ります。

そんな中、病に倒れた道長の病状が悪化。従者の百舌彦（本多力）はまひろを訪ね、ともに宇治で療養する道長のもとへ。弱りきった道長の姿に涙をこぼすまひろ。2人は川辺を歩き、語り合います。

「誰のことも信じられぬ。己のことも」――いっそ人生を終えてもいいと絶望に打ちひしがれる道長に、「ならば私も一緒に参ります」とまひろ。「お前との約束を忘れれば、俺の命は終わる」「お前は俺より先に死んではならぬ」と話す道長に、まひろは「道長様が生きておられれば私も生きられます」と微笑み、道長は堪らず嗚咽。「生きる」という道長との新たな約束を果たすべく、まひろは再び筆をとるのでした。

道長、まひろへの“関白宣言”シーンに「心中ロマンより心震える」

幼いあの頃のように、川辺で語り合った2人。「あなたが生きているから私は生きていられる」と笑い、ようやく「一緒に」と語るまひろにむせび泣く道長の姿からは、彼にとってまひろがこの世界で生きる意味そのものなのだと改めて感じさせられました。人生の終盤にきてさらに愛と絆を強めたシーンはSNSでも大きな話題に。

X（旧Twitter）では、「神回…」「死んでもいいやって思ってた2人が、相手を生かすために生きる。心中ロマンより心震えるやつだ」「振られまくりな道長くん、やっと老年期に入ってまひろちゃんから『この川に一緒に流されてみません？』って言ってもらえて全てが報われる」「一緒に死んでみない？ってめちゃくちゃ激重な愛の言葉なのに、それは嫌だ生きててくれって言えるの最高に三郎だった」「泣き姿で三郎としての心を押し殺し無理をしてたと分かる凄い演技力」「『俺より先に死んではいけない』左大臣なのに関白宣言」などのコメントが続出。

「『もう終わりにしよう』を経て『共に生きていこう』となるのは、ある意味で宇治十帖の浮舟の入水」「川のほとりで交わされたソウルメイトの契約更新に宇治十帖の構想が重なるのが秀逸」など、源氏物語と重なる展開にも感嘆の声が寄せられています。

「百舌彦、ナイスアシスト」

また、弱った道長に何が一番効くかをよく理解していた百舌彦。「百舌彦のシーンから最後まで泣きっぱなし」「道長さんの気持ちが痛いほど判っている百舌彦さん…よくぞまひろさんを宇治まで連れて行ってくれた」「百舌彦としては主の最期にひと目会わせてあげたい一心だったかも」「百舌彦の判断は完璧な正解」「百舌彦にしかできんナイスアシスト」「今回のMVPは百舌彦」などのコメントが殺到しています。

第43話は「輝きののちに」。内裏でたびたび火事が起こり、三条天皇の政に対する天の怒りが原因だとして譲位を迫る道長。一方、まひろは皇太后・彰子に仕えながら源氏物語の執筆を続ける中、娘・賢子（南沙良）から恋の相談をされて……。愛と絆を強め、互いのために生きると約束した晩年の道長とまひろがどう描かれていくのか注目です。

この記事の筆者：地子給 奈穂
編集・ライター歴17年。マンガ、小説、雑誌などの編集を経てフリーライターに転向後、グルメ、観光、ドラマレビューを中心に取材・執筆の傍ら、飲食企業のWeb戦略コンサルティングも行う。(文:地子給 奈穂)