朝ドラ「虎に翼」残り2話…9月26日第129話あらすじ 花江ちゃん(森田望智)にうれしい知らせを伝える寅子(伊藤沙莉)、笹竹には女子部面々が集合

NHK連続テレビ小説「虎に翼」(総合など)最終週「虎に翼」(第126~130話)の第129話が26日、放送される。

日本初の女性弁護士で、のちに裁判官になった三淵嘉子さんの人生をもとにした物語を描く朝ドラ「虎に翼」。女優の伊藤沙莉が主人公で東京家庭裁判所少年部部長の佐田寅子役を演じる。主題歌「さよーならまたいつか!」を歌うのは、シンガー・ソングライターの米津玄師。語りを「カーネーション」(2011年度後期)で主演を務めた女優の尾野真千子が担当する。27日に本編の最終回が放送される。

「虎に翼」第26週「虎に翼」振り返り

昭和47(1972)年5月、弁護士の山田よね(土居志央梨)と轟太一(戸塚純貴)が、尊属殺の重罰規定をめぐり、最高裁の大法廷に立った。15人の最高裁判事たちを前に、よねは、尊属殺の重罰規定が憲法違反だと断言。そして「もし今もなお、尊属殺の重罰規定が憲法第十四条に違反しないものとするならば…無力な憲法を、無力な司法を、無力なこの社会を嘆かざるをえない! 著しく正義に反した原判決は破棄されるべきです」と主張した。

一方の寅子は、補導された並木美雪(片岡凜)の審判を担当。寅子が新潟・三条にいた頃に知り合った森口美佐江(片岡)の娘である美雪は、自分が友達に売春させ、かつ金品を窃盗させたことを認めた。そして正直に答えたご褒美として質問を求め、「どうして人を殺しちゃいけないのか」という疑問をぶつけた。それは美佐江が20年近く前に寅子にしたのと全く同じ質問だった。寅子は長い間、考えてきた自分なりの考えを説き、理由がわからないからやっていいのではなく、わからないからこそやらない、奪う側にならない努力をすべきだと言い聞かせた。すると美雪はナイフを手に、自分も母も異質で特別で手に負えない存在だと言いながら寅子に迫った。寅子は「全く逆!」と否定し、特別なのは確かだが、それはすべての子供たちに言えることで、美佐江を「恐ろしい存在」と思ったことが過ちだったと反論した。そして、もっと話をして美佐江に寄り添うべきだったと謝り、美雪に、どんな自分でいたいのかを考えて教えてほしいと述べた。美雪はその言葉を受け入れようとしなかったが、寅子は「どんなあなたでも、私はなんだっていい!」と声を荒らげ、何度でも話しましょうと説得した。その後、寅子は美雪を試験観察とし、しばらく民間の施設で生活させた。半年後、寅子は、問題を起こさずに施設で暮らした美雪と再び面会。「おばあちゃんと一緒にいたい」と本音を話せるようになった美雪の不処分を決めた。

昭和48年4月、最高裁大法廷の判決日、寅子は早朝、よねと轟の事務所を訪問。原判決が破棄され、執行猶予がついて社会復帰した後のことを不安がる被告人の斧ヶ岳美位子(石橋菜津美)に、もう人を殺した罪悪感を抱く必要はない、あなたにできることは生きてできる限りの幸せを感じ続けることだと励ました。

その頃、最高裁大法廷では、裁判長を務める桂場等一郎(松山ケンイチ)が、原判決破棄の判決を言い渡した。昭和25年の合憲判決から23年を経て、歴史が塗り替わった。やり遂げて目に涙をためるよね。その翌月、桂場は定年を迎えて長官を退任し、裁判官人生に幕を下ろした。

山田轟事務所では、よねと轟らが祝杯。美位子が産んだ2人の子供は彼女の母親が引き取って育ててくれることになり、よねは「もう誰にも奪われるな、お前が全部決めるんだ」とエールを送った。

一方で、少年法改正を議論する法制審議会少年法部会は結論が出ないまま平行線をたどっていた。社会からはじき出された少年たちの味方として寄り添うのが家裁の使命だと語る寅子に、法務省側は「曖昧」と苦言を呈した。しかし寅子は、それこそが子供たちが欲していることだと反論し、自分たちは家裁の現場で日々手ごたえを感じていると胸を張ると、あなた方は何に手ごたえを感じているのかと問い返した。そして答えに詰まる法務省側に対し、学生運動も下火になり、首相も法務大臣も代わって、言い出しっぺがいなくなったのに形骸化した議論を続けるよりも、非行少年の健全な育成を図るために集まっているのだから、「愛」について語り合おうと提案。それは「家庭裁判所の父」と言われたかつての上司、多岐川幸四郎(滝藤賢一)の口癖だった。「子供たちへの愛にあふれた、血の通った話が私たちはしたい」。少年法改正についての法制審議会はその後もしばらく続いたが、結局、少年法対象年齢の引き下げは見送られた。しかし、その後も大きな少年事件が起きる度に少年法改正論議は繰り返されていくことになる。

寅子の娘の優未(川床明日香)とのどか(尾碕真花)は、喫茶店「ライトハウス」で働くことになった美位子に、気に入った洋服を選んでもらい、餞別として譲った。美位子は、寅子の学友、桜川涼子(桜井ユキ)が営む新潟の店でお金を貯め、次こそは自分だけの力で新天地に移るつもりだという。その後、「人生に失敗したことがない人たちは格好いいな」という美位子の発言から、優未が大学院を中退した自身の人生は失敗だったとため息をもらす。すると寅子が瞬間的に反応し、優未の人生は失敗ではないし、そう思っているなら育て方を間違った自分のせいだ、自分を責めてつらくなるくらいなら、誰かのせいにしていい権利が頑張ってきたあなたたちにはある、失敗なんかじゃないと力説した。優未と美位子を送り出した後、寅子は最初の夫、優三(仲野太賀)の遺影に向かい、母親としてうまく立ち回れない自身を責め落ち込んだ。そこへ優未が戻ってきて…。

「虎に翼」第129話あらすじ

優未は寅子にやりたいこと、好きなことがたくさんあると話す。

うれしい知らせをもらった寅子は真っ先に義姉の猪爪花江(森田望智)のもとへ報告に行く。ちょうど花江の次男、直治(今井悠貴)がアメリカから帰ってくるタイミングと重なり、猪爪家が勢ぞろいして久しぶりににぎやかな食卓となる。

寅子を祝うために、女子部のなつかしい面々も「笹竹」に集まってくれる。

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