朝ドラ「虎に翼」7月4日第69話あらすじ 穂高(小林薫)の退任記念祝賀会で寅子(伊藤沙莉)はタッキー(滝藤賢一)らの前で恩師に真っ向意見

NHK連続テレビ小説「虎に翼」(総合など)第14週「女房百日 馬二十日?」(第66~70話)の第69話が4日、放送される。

日本初の女性弁護士で、のちに裁判官になった三淵嘉子さんの人生をもとにした物語を描く朝ドラ「虎に翼」。女優の伊藤沙莉が主人公の佐田寅子役を演じる。主題歌「さよーならまたいつか!」を歌うのは、シンガー・ソングライターの米津玄師。語りを「カーネーション」(2011年度後期)で主演を務めた女優の尾野真千子が担当する。

「虎に翼」第14週「女房百日 馬二十日?」振り返り

昭和25(1950)年の春、寅子は家庭裁判所の広報活動の影響ですっかり有名人になり、家裁の窓口には寅子目当ての相談者が殺到。一層仕事に追われるようになり、家庭のことは義姉の猪爪花江(森田望智)に任せきりになっていた。帰宅は毎晩、娘の優未(竹澤咲子)が寝た後。親子の時間が、朝の出勤までのひと時と休日だけであることも気がかりだった。そんななか、最高裁長官を務める星朋彦(平田満)の著書「日常生活と民法」の改稿作業の手伝いを頼まれた寅子は休日返上で引き受け、優未との時間をますます持てなくなった。

多忙な星に代わり、息子で横浜地裁の判事である航一(岡田将生)が寅子との作業を担当。穏やかだが考えていることが全く読めない航一の態度に戸惑いながらも、寅子は仕事を離れて法律と向き合える時間を楽しんだ。3回目の作業で初めて顔を見せた星は、航一が戦時中に妻を病気で亡くしたことを明かし、いい再婚相手がいないかと寅子に尋ねたが、航一は真に受けないようにと打ち消した。

そんな寅子の知らないところで、優未はある夜、普段家族には見せないような楽しそうな表情で家に持ち帰った原稿の執筆に勤しむ母を目撃し、複雑な思いを抱いていた。

改訂版最終確認の日、表紙のゲラ刷りには、星親子と並んで寅子の名があった。寅子は恐縮しつつも、いつか法律の本を出すことを夢見ていた亡き夫、優三(仲野太賀)のことを思い出し、感極まって涙。その様子を見た航一は、「そんなふうに喜んでもらえるならば父さんも出涸し冥利に尽きます」と述べた。寅子の恩師、穂高重親(小林薫)に最高裁判事就任を頼んだのが星で、お願いする席で星は、自分たちのような人生を頑張り尽くした出涸らしだからこそできる役目で、後進に残せることがあるのではないかと説得していた。星は、自ら書き下ろした新しい序文を航一と寅子に託し、出版を待たずにこの世を去った。

2代目の最高裁長官には、山本紘作(矢島健一)が就任し、新憲法のもとでの最高裁初の判断、尊属殺の重罰規定についての議論が始まった。ある日、寅子は日本人の男性とフランス人の女性の離婚調停を担当。2人の子供、梶山栄二(中本ユリス)は窃盗事件を起こし、父、裕司(菟田高城)も母、ルイーズ(太田緑ロランス)も親権を放棄したがっていた。

処分次第で親の考えが変わるのではないかと考えた寅子は、自身が日頃から提唱している、少年部と家事部が連携してことに当たるべき好機ととらえ、少年部担当の壇(ドンペイ)に相談したが、少年部の審判が家事部の審判に影響を及ぼす危険は冒せないと一蹴されてしまった。

ぐったり疲れて帰宅した寅子は、月経のせいで体調もすぐれず、学校のテストで84点をとったと言って答案用紙を見せてきた優未を適当にあしらい、食事もとらずにそのまま布団に潜り込んだ。翌朝、寝過ごした寅子は優未との朝の時間まで疎かに。優未は、寅子の前では平気だと気遣ったが、一緒に過ごす時間の多い叔父の直道(三山凌輝)には、「優未とじゃ(寅子は)キラキラしないから」と本音をもらし、さびしそうな表情を浮かべた。

航一と会った寅子は、星が改訂版の序文に記した文言を振り返りつつ、新しくて理想的なことを行うには相当の工夫と努力と日時を要するとわかっているのにうまくいかないと腹が立ち、上司や家族を犠牲にしてまでやる意味があるのか悩んでしまうと吐露。航一は、父が穂高に最高裁判事就任を頼んだ時の言葉を引用し、その時の自分にしかできない役目があるかもしれないのだから、必ず意味はあると励ました。

最高裁で尊属殺の重罰規定が議論され、15人の判事のうち13人が合憲と判断。反対を表明した判事のうちの1人が穂高だった。寅子が暮らす猪爪家では、判決を報じた新聞を読んだ家族が合憲判断に対する違和感を率直に述べ、反対が2人しかいなかったことに落胆する者もいた。これに対し寅子は、判決は残るし、反対の声がいつか誰かの力になる時がきっとくると話し、絶対にあきらめないという決意を新たにした。

「虎に翼」第69話あらすじ

栄二の心を開くことができないなか、寅子は穂高が最高裁判事を退任することを知らされる。

寅子は、最高裁人事課長の桂場等一郎(松山ケンイチ)に、穂高の退任記念祝賀会を手伝ってくれと言われ、うっかり引き受けてしまう。寅子は穂高からたくさんの恩を受けてきた一方、法律の仕事をめぐってはぶつかり合うことも多く、気まずい気持ちのまま祝賀会に出席。桂場、最高裁秘書課長の久藤頼安(沢村一樹)、最高裁家庭局長の多岐川幸四郎(滝藤賢一)らが集まるなか、寅子は穂高の言葉に真っ向から意見し…。

ジャンルで探す