朝ドラ「虎に翼」第5週(4月29日~)あらすじ 無実を認めようとしない直言(岡部たかし)、寅子(伊藤沙莉)らは膨大な資料を確認し「重要なもの」に気付く

NHK連続テレビ小説「虎に翼」(総合など)第5週「朝雨は女の腕まくり?」(第21~25話)が29日から放送される。

日本初の女性弁護士で、のちに裁判官になった三淵嘉子さんの人生をもとにした物語を描く朝ドラ。女優の伊藤沙莉が主人公の猪爪寅子役を演じる。主題歌「さよーならまたいつか!」を歌うのは、シンガー・ソングライターの米津玄師。朝ドラ「カーネーション」(2011年度後期)で主演を務めた女優の尾野真千子が「語り」を担当する。

「虎に翼」第4週「屈み女に反り男?」振り返り

昭和10(1935)年、明律大法学部に進学した寅子たちを、男子学生の花岡悟(岩田剛典)は「これからは男女平等だ」と歓迎。男尊女卑に固執する轟太一(戸塚純貴)を除けば、ほかの男子学生も花岡と同意見のようで、男子との軋轢を予想していた寅子たちは安堵した。

ある日、教授の穂高重親(小林薫)の代理で、民事訴訟法が専門の弁護士、大庭徹男(飯田基祐)が教壇に立った。徹男は寅子の同期生、梅子(平岩紙)の夫。男性優位の考え方に基づく発言や、それを面白がる男子学生たちに寅子たちは反感を覚えたが、当の梅子はすっかり諦めているようだった。後日、寅子は大学の近くで、女性を冷たくあしらう花岡の姿を目撃。さらに、男子学生たちと親睦を図る目的で開催されたハイキングの待ち合わせ場所で、「女は優しくするとつけあがる」などと普段とは真逆のことを話す花岡の姿を見てしまった。

モヤモヤを抱えたままのハイキングで、男子学生が、徹男に妾がいることを梅子の三男に教え、ついに寅子の堪忍袋の緒が切れた。寅子は、社会的地位が高く経済力のある男性が妾を囲うことを正当化しようとする花岡と口論になり、「君たちはどこまで特別扱いを望むんだ?」と本音をもらす花岡を思わず突き飛ばしてしまった。バランスを崩した花岡は崖から転落。そのまま入院となった。

花岡に謝りたい寅子は毎日病院へ見舞いに出向いたが、病室にはいつも花岡の女友達がいていいムードだった。花岡と話せないまま、ハイキングから3日が経過するなか、花岡は寅子への恨みを募らせ、いっそ訴えてやると息巻いた。同郷の轟太一(戸塚純貴)は「愚か者!」と花岡に愛のビンタ。虚勢を張る花岡を諭し、寅子たちが、自分が男の美徳と思っていた優しさと強さを持っていることに気づき、男らしさだと思っていたものが男とは無縁のものだったのかもしれないと考えを改めたことを打ち明けた。轟の言葉で反省した花岡は退院後、すぐにハイキングでの非礼を梅子に謝罪。その後、寅子とも謝罪し合ったが、寅子から、せめて私の前では本当の花岡でいてほしいと言われると、「崖から落ちた日から、誰といても何をしていても猪爪くんのことが頭に浮かぶのに、これではまた君のことばかり考えてしまうだろ!」と取り乱し、そのまま教室を飛び出した。言葉の真意がつかめなかった寅子だったが、花岡が逆説的に好意を示してくれたと気づき、初めての恋愛感情に浮かれた。

寅子が軽い足取りで帰宅すると、家の前には人だかりができ、玄関にスーツ姿の男たちが並んでいた。先頭にいたのは検事の日和田(堀部圭亮)で、母のはる(石田ゆり子)に、銀行員である夫の直言(岡部たかし)を贈賄の容疑で拘留したと説明。そのまま家宅捜索を行った。寅子たちは無実を信じて直言の帰りを待つが、逮捕はほんの皮切りに過ぎず、事態は世間を大きく揺るがす大汚職事件「共亜事件」へと発展。関係会社の重役や大蔵省の官僚、現役大臣ら16人が逮捕される大事件となり、猪爪家の周辺には記者たちが殺到した。直言の弁護士は見つからず、後ろ指をさされる寅子は大学に通えない状態が続いた。

「虎に翼」第5週「朝雨は女の腕まくり?」あらすじ

直言ら16人が逮捕された「共亜事件」は世間の注目を集め、寅子が大学に行けずにいるなか、混乱の隙をついて花岡が教授の穂高重親(小林薫)を連れて寅子の前に姿を見せた。穂高が直言の弁護を引き受けてくれることになり、家族は安堵。寅子も大学に通えるようになる。

逮捕から4カ月後、予審が終了し、「罪を自白した」と書かれた新聞記事に戸惑う寅子たちの元に直言がようやく帰ってくる。しかし直言は、自身の無実を認めようとしない。直言の言葉を信じられない寅子は、花岡たちと共に予審の膨大な資料を書き写し、調書内容をひとつずつ確認し始める。なかなか成果が上がらないなか、寅子は証拠になりうる「重要なもの」の存在に気付く。

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