池松壮亮、9作目の石井裕也監督作品で感謝も”本心”は…「お酒が弱くなった。これは退化」と暴露

舞台あいさつに出席した(左から)石井裕也監督、水上恒司、三吉彩花、池松壮亮、田中裕子、妻夫木聡

 俳優の池松壮亮が9日、都内で行われた主演映画「本心」(石井裕也監督)の公開記念舞台あいさつに共演の水上恒司、三吉彩花、田中裕子、妻夫木聡と出席した。

 平野啓一郎氏の同名小説が原作のデジタル社会の功罪を描いたヒューマンミステリー。幸せそうに見えた母が「自由死」を選んだ「本心」を知ろうと、進化する時代に迷う青年・石川朔也(池松)は生前のパーソナルデータをAIに集約させ、仮装空間に“人間”を作る技術・VF(バーチャル・フィギュア)で母(田中裕子)と再会する。

 原作を読んで石井監督に映画化を提案した池松は「この原作に出会って4年、当時2020年で(AI時代は)もう少し先の未来と思って取り組んできましたけど、映画と時代が追いかけっこのようになり、日本にとって特別なタイミングで」と23年が世界的に”AI元年”になったことに言及。来場者を前に「映画として同時代の観客の方と共有できるのがうれしい」と喜んだ。テーマが難しく、苦戦。「味方が見つからなかったけど、石井さんが公開に実現すべく尽力してくれました。こうして今日を迎えられて誇りに思いますし、とても幸せです」と石井監督に感謝した。

 池松は石井作品には9度目の出演で「最初にあったときは28、9(歳)。長い時間を一緒にさせてもらってますけど、進化、変化…あまりないですね」と困惑気味。「出会ったときから今に至って自分にとって偉大だし、映画監督として非常にあくなき探究心と高いビジョンをもって、時代とにらめっこしながら(他の)人にはできない映画を生み続けてくれている」と敬意を表した。一方で仕事以外には変化があったようで「お酒が弱くなったかな。これは退化ですね。貧乏揺すりは変わらないし」と笑いを誘った。

 物語の始まりが2025年であることにちなみ、目標や挑戦したいことには「来年ですね…どうしましょ…そこまで目標とかはないんですけど」とした上で、「(演じた)朔也のように自分で世界に触れていきたい」と映画のストーリーに寄せて意気込んだ。

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