【明日の金ロー】新登場のキャラクターで別の楽しみ方をするのもアリ? な「トイ・ストーリー3」

底抜けの明るさがほほ笑ましい新キャラクターのケン(左)とバービー(C)2024 Disney/Pixar

 20日の金曜ロードショー(後9時)は、ディズニー/ピクサー作品の中ではナンバーワンに挙げる人も多い「トイ・ストーリー3」(2010年)が本編ノーカットで放送。金ローでの放送は22年6月以来、2年3か月ぶりとなる。

 ウッディ、バズの持ち主だった少年・アンディは17歳となり、大学へ入学するために家を出ようとしていた。引っ越しのために部屋を片付けていたアンディは、使わなくなっていたおもちゃを屋根裏部屋に収納しようとするが、手違いでゴミに出されてしまう。

 何とか逃げ出したウッディたちが運び込まれたのは保育園。園内のボスであるロッツォたちに歓迎されたおもちゃたちは、アンディの家に帰ろうとするウッディの言葉には耳を貸さない。子供たちに、また遊んでもらえると大喜びしていたのもつかの間、思いもよらぬことに―。

 作を追うごとにウッディやバズたちの行動範囲が広がっていくことで、おもちゃの種類が徐々に増えていく同シリーズ。今回もロッツォを始めとして多くの新キャラが登場。前回、放送された時のコラムでは「となりのトトロ」のトトロ人形について書いたが、個人的には「ケン」がお気に入りだったりする。そう、世界中の少女たちに愛されるバービーのボーイフレンドだ。ウッディやバズについては、「今さら…」という人も多いと思うので、今回はそのケンにスポットを当ててみたいと思う。

 バービーは前作「―2」でもバズたちがウッディを助けようと潜入するおもちゃ店でのガイドとして登場。一方、今作ではアンディの妹・モリーのおもちゃとしてウッディたちと行動を共にして保育園で「運命の人」であるケンと出会い、そこから一気にカップルの見せ場が増えていく。だが、そんなバービーの”出演”について、人形の発売元であるマテル社は第1作の時にはディズニー側の提案に難色を示したという。

 その後、「―2」では関係は蜜月となり、作品の中ではバービーだけでなくマテル社の卓上ボクシングゲーム「ロックン・ソックン・ロボット」も登場。マテル社はキャラクターのフィギュアなど多数の関連商品を発売している。そして本作で、満を持してケンが投入されたというわけだ。

 ちなみに、バービーは多くのアニメ作品があり、現在もテレビ東京系の「イニミニマニモ」内でも放送されているが、本作内でのケンのキャラクターとして最も近いのは、昨年公開され大きな話題となった実写映画「バービー」ではないだろうか。完全に”邪道”な楽しみ方であることは承知の上で、本作のケンを見ていると、ライアン・ゴズリングが作品の前半で見せた快活さと「楽しければそれでいいじゃない」という能天気さにあふれるケンの顔がチラついてしまいました…。(高柳 哲人)

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