初セルフプロデュースカレンダーを発売! 佐藤優樹の現在地。
2021年にモーニング娘。を卒業し、今年3月29日に1stシングル『Ding Dong / ロマンティックなんてガラじゃない』でソロデビューを果たした佐藤優樹。自身の体調とも向き合いながら、M-lineのコンサートなど音楽を通じて活躍の場を広げてきた。しかし今回、音楽とは違うカレンダーで、“まーちゃん”らしいあふれるアイデア、予想もつかない発想力、世界観を見せつけてくれた。制作の経緯や2024年の目標まで、たっぷり語ってもらった。
欲張って全てを詰め込めこみました!!
——初のカレンダー大好評ですね!
「ありがとうございます。でも、最初の打ち合わせのときに何も考えずに、バーーーッと私がカレンダーのイメージや考えを伝えさせていただいて、それを形にするために誘導してくださったから。どちらかというと編集さんの作品です(笑)」
——そんなことないです! こちらが思いもしないようなアイデアがポンポン飛び出てきて。カレンダーにタイトルを付けるのも考えたことはなかったです。しかも一番最初に(笑)。
「そうなんですか? こういう作品って普通タイトルがあるものだと思っていました。内容がかたまってからタイトルを付けるのもいいけど、今回は“星”とか“惑星”とか、宇宙……表現したい世界観が決まっていたから、候補はいくつかあったけどストレートに“こぼれる星たち”と名付けました」
——撮影中もこだわりが炸裂していました。
「微妙な光の差、ライティングの具合いで1つのカットが全然変ってくるんですよ。自分の表情とかポーズより、背景、全体の雰囲気を確認していましたね。私の誕生月でもある5月は、最初はシンプルな背景にして、細かく写真を散りばめる案も考えたんです。結果、あーでもない、こーでもないと試行錯誤して行き着いたのがあの写真。 “ベストになった!”と思っているし、かなりお気に入りのページです」
——ラインストーンもページのアクセントになっています。
「“誕生石”ってあるから、それをどうしても入れたかったんです。表紙では初めて顔にラインストーンを付けてハマってしまいました。他の月はアクセサリーに含まれていたりもしているし、1年のうちに数日間だけラインストーンの印がある日もあります。なぜその日なのかは想像してください! ずっと前から私のことを応援してくださっている方には、すぐわかっちゃうかな(笑)」
——その他は、やはりイラストでしょうか?
「これはまさに、思い描いていたものです。せっかくのカレンダーだから意味あるものにしたくて、その月々がどの星座か一目でわかるようにしたかったんです。頭の中にページのイメージがあったので、イラストのテイストにはこだわっていたんですが、タイ在住の画家・YOSHIE氏にお願いすることができて。蛇つかい座ふくめて13星座どれもステキに仕上げていただきました。特に気に入っているのは、いて座です。線画の繊細さ弓矢の形のバランス。ここだけを写真で切り取って、待ち受けにしようと思っているくらいです」
——自分の写真は?
「このカレンダー、私がいなかったら100点満点なんですよ。だから完成品としては99点(笑)。それぐらい私以外が完璧だってことです!」
——初セルフプロデュースは成功だ、と。
「そこまで自信を持っていいのか少し恥ずかしいですが、満足な形にはなりました。欲張って、やりたいこと、好きなものをこれでもかと詰め込み過ぎたけど、1年間楽しめるんじゃないかと思います。寝室の枕元にでも置いてください」
いろんな価値観に出会えた2023年でした!
——ところで2023年はどんな年でしたか?
「ソロデビューのタイミングでコロナになってしまったり、体調を崩してライブを欠席したり、皆さんに心配をかけることが多く反省することばかりでした。でも、そんななかで失敗から学んだこともあって。自分自身のお仕事に対する姿勢が、少しずつ変わってきている気もします」
——最近、すごく精力的ですよね。
「人に伝えることが不得意だから、MCとかも全然自信がないんですよ。それでも“やらなきゃ!”という気持ちではいます。もう二十歳も越えているわけで、少しはコミュニケーション能力を高めないと。ソロになってからは誰にも頼れないし、まずは言葉を知ることが大切だと思って本を読み始めました。今日も帰ったらつんく♂さんの著書『凡人が天才に勝つ方法』を読むつもりです」
——失礼ながら、まーちゃんから読書の話が出るなんて、意外でした。
「いろんな経験をさせていただくなかで、感情の土台はできてきました。あとは伝えるだけなのに、それが一番難しい。音楽でも感情を聴く人に伝えるのが難しく、相手に想像させる歌い方が私はまだできていないんです」
——そのことに関してはどういう取り組みをしているんですか?
「逃げていました(笑)。答えが見つからなくて、何をしたらいいのかわからなかったんです。曲を聴くこともやめて、ネガティブなことばかり言っていました。それに、これまでは誰かに音楽のことを相談するのがイヤで。何かについて悩んだとき、自分で解決できないのは“それは自分に向いていない証拠”という概念を幼い頃から持っていたんです。音楽をやることが向いてないと思うのは悔しいし悲しい。だから、できなかったんです。
でも、音楽に向き合えなくて感情も見失って、これは誰かに頼るしかないと初めて思いました。プライドを捨てて周りの方にたくさん意見を聞くと、自然と違いも見えてきて。つんく♂さん、槇原敬之さん、玉置浩二さん、aikoさん……大好きなシンガーソングライターの方々と自分との圧倒的な違い。全然追いつけるわけはないけど、まずは挑戦しよう思い、曲の物語を自分なりに解釈して感情を乗せてカバー曲をたくさん歌っています」
——バースデーイベントで披露した『サウダージ』も新鮮でした!
「ありがとうございます。まだまだで恥ずかしいですけど……」
——こうやってじっくりお話を聞くと、また少しオトナになった気が……2024年は覚醒したまーちゃんに期待しています!!
「それ、去年も言ってくれましたけど、今年は無理でしたね(笑)。でも今、とにかくすごく楽しいんです。前までは、自分で曲を作っていないから口出しはしない! 意見は言わない! と思っていたんです。今年ソロデビューして環境が変わり、スタートからまず自分の考えや意見を言わないと意味がないし、何も始まらないんだと感じました。
皆さんに“伝える”ためには、自ら行動を起こすことも重要。最近はいろんな価値観に出会えたし、自分のイライラポイントがわかってきました。知っていますか? イライラをプラスに変える方法。じつは、イライラポイントには一番自分に向いていることが隠れていたりするので、そこを見つけて極めると人は成長するんです。だから、なぜそう思ったか、イライラしたかを探求するのも必要かもしれません」
——深い……新たな価値観です。
「イライラともうまく向き合って(笑)、来年も頑張るのでよろしくお願いいたします」
12/20 17:00
WANI BOOKS NewsCrunch