『攻殻機動隊』草薙素子役の声優・田中敦子さん61歳で死去にネット悲痛…親子関係が初めて公に

田中敦子さん(マウスプロモーション公式サイトより)

 

 本格SFアニメとして国内外問わず絶大な人気を持つ傑作『攻殻機動隊』シリーズ。主人公である草薙素子少佐の凛とした声を演じ続けた田中敦子さんが、61歳の若さで亡くなった。

 

 日本語吹き替えではジュリア・ロバーツやニコール・キッドマン、モニカ・ベルッチなどを担当。アニメでも『葬送のフリーレン』フランメ役や『ジョジョの奇妙な冒険』リサリサ役など話題作に数多く出演。多くのファンを持つ人気声優だけに、Xでは多くの追悼が溢れた。

 

《本当にカッコよくしびれる声をありがとうございました》

 

《フランメとか草薙素子とかめっちゃ好きなキャラやん! 残念すぎるよ! ずっと忘れません!》

 

《田中敦子の声もう聞けないの辛いな…》

 

 今回の第一報をXに投稿した実の息子であり、同じく声優の田中光は《本人の意向により具体的な病名は伏せさせていただきますが、約1年に及ぶ闘病生活も含め、真面目で凛々しく、ちょっぴりお茶目な、田中敦子らしい人生だったように思います》とコメント。初めて公になった田中光との親子関係や、闘病の事実などに驚きは広がった。

 

 

 多くの作品で共演し、親交の深い山寺宏一も悲痛なポスト。《田中敦子さんはかけがえのない友人でした。悲しくて悲しくて仕方ありません。10日前、直接話せて嬉しかった》と、最後に面会したことを報告し《最期まで、美しくて、カッコ良くて、優しくて、素敵だったあっちゃん。良く頑張ったね、ありがとう!》と感謝をつづった。

 

 同じく人気声優の朴璐美も偉大な先輩を追悼。《田中敦子さんの訃報、信じることができず涙が止まりません…。ずっとずっと綺麗で、ずっとずっと皆のマドンナで、私も憧れていた一人です。敦子さん…早すぎます…》と早逝を悼んでいる。

 

「業界内でも尊敬され、同じ声優のファンが多い方でした。多くの同業者や制作スタッフが哀悼の意を投稿していますね。『攻殻機動隊』草薙素子のバディであるバトー役の大塚明夫さんは、まだコメントをしていません。大塚さんは田中さんのことが大好きで、X上でのふたりのやり取りも人気がありました。多くのファンが大塚さんの心労も心配しています」(アニメ誌ライター)

 

 他にも井上和彦や古川登志夫や緒方恵美、山口勝平などのベテラン声優、梶裕貴や武内駿輔、椎名へきる、斎賀みつき、福原綾香……数え切れないほどの後輩声優が追悼の意を表している。

 

 2023年の11月23日、映画『攻殻機動隊 SAC_2045 最後の人間』の舞台挨拶に登場した田中さんは「どうか忘れないでください。皆さんがネットにアクセスする時、『攻殻機動隊』にアクセスする時、私たちは、私はいつまでも皆さんのそばにいます。どうか忘れないでください!」と草薙素子のセリフを引用して泣きながら謝辞を述べた。この頃は、もう闘病が始まっていた時期。多くのファンは、この言葉の意味を死去の報道後に初めて、理解したことだろう。田中さんの声を、忘れることはない。

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