「スケジュール早くおさえないと!」やり投・北口榛花を狙う「始球式争奪戦」状況を所属先・JALに聞いた

今季自己ベスト「65m80」をマークした北口榛花の1投め(写真・JMPA)

 

「まさに旬の人物だし、もし彼女が始球式に登場するとなれば、前宣伝の規模にもよりますが、多くのお客さんが詰めかけることは間違いありません。プロ野球全12球団は、喉から手が出るほどほしい人物です。と同時に、これまでの最速記録を大幅に上回ることも予想されます」

 

 スポーツ紙デスクが期待を込めて「彼女」と呼ぶのは、日本の五輪史上、陸上女子で初の金メダルを獲得したやり投の北口榛花(はるか)だ。

 

 身長179cmと体格に恵まれた北口は北海道旭川市出身で、幼少期から規格外の運動神経の持ち主として有名だった。3歳でスイミングスクールに通い始め、ほかにも体操や英会話、塾、ピアノと多くの習いごとをして過ごした。

 

 

 そして、小学校入学後に、水泳と並行して始めたのがバドミントンだった。才能は瞬く間に開花し、小学6年で全国大会に出場、団体で小学生チャンピオンに。個人戦でも、パリ五輪代表で5位入賞した山口茜と激戦を繰り広げた。

 

 中学に入っても2競技を続け、今度は水泳で全国大会出場を果たしている。

 

「やり投げは北海道旭川東高で始めたんですが、わずか2カ月で北海道大会を制覇。2年生のときには全国高校総体の陸上やり投で優勝しているんです。多くのアスリートを取材してきましたが、これほど図抜けた才能の持ち主は見たことがありません。何しろ、やり始めたらあっという間にその競技のトップに行ってしまうんですから。

 

 これまでの、女性による始球式の最速は、タレントの稲村亜美さんが出した103km/hといわれていますが、それを軽く超えてしまうのでは、と多くの人が口をそろえます。それだけに、水面下ではプロ野球各球団が『始球式に彼女を呼ぼう』と争奪戦を繰り広げ始めたと聞いています」(同前)

 

 Xでも、「北口榛花」と「始球式」を結び付けるコメントは多い。

 

《12球団のどのチームが一番に北口榛花の始球式やるんかな。 やっぱりハムかな》

 

《北口榛花のスケジュール早く抑えないと!始球式すごい球投げるぞw ウォームアップで走るだけでも速かった。瞬発系の選手はモノが違うな》

 

 なかには、こんな通な意見も。

 

《山本由伸さんがやり投げをトレーニングに取り入れてるってことは、北口榛花選手が始球式やったら150キロくらい出るんちゃうか》

 

 もはや、国民から愛される選手と証明する投稿も。

 

《このスマイルは本当に癒される こんなに自然と溢れる満面笑顔 落ち込んだ気持ちになっても、そばでこんな笑顔されたらすぐに充電満タンになるわ》

 

 では、実際に始球式の話は殺到しているのか。所属であるJALの広報部に聞いた。

 

「(始球式への依頼は)実際のところ、他部署へのお話は分かりませんが、現段階で広報部のほうには、そういったお話は届いておりません。ただ、そういった声があるということは、それだけ話題に取り上げていただいているということなので、喜ばしいことだと感じております」

 

 2024年8月13日には「本日、北口帰国」の噂が流れたが、実際は未定とのこと。金メダルとともに笑顔の美しさ、大切さをあらためて教えてくれた北口。凱旋帰国を待っているファンは多い。

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