“TBSの隠蔽体質”イジりの『水曜日のダウンタウン』ドッキリ企画が「シャレになってない」と物議
7月24日に放送された『水曜日のダウンタウン』(TBS系)では、またも手の込んだドッキリ企画が放送された。
ターゲットの一人に選ばれたのは、お笑いコンビ「きしたかの」の高野正成。
偽のドッキリ番組の仕掛け人に選ばれた高野に対して、仲の良い芸人が“裏の顔”を思わせる想定外の行動を繰り広げたとき、どのような反応を見せるかを検証する“逆ドッキリ”企画だった。
そして、放送されたのは、高野と同じ事務所の後輩芸人、お笑いコンビ「ガクヅケ」の木田がライブ中に楽屋泥棒を働き、それを偽番組の仕掛け人として、モニタリングしている高野が目撃してしまうという展開に。
芸能ライターが番組の内容をこう説明する。
「木田さんの迫真の演技で、高野さんは完全に彼の犯行を“本当”だと信じ込み、かなりショックを受けてしまいます。そして、彼は木田さんの犯行を完遂させないためにも、偽番組のスタッフにドッキリ企画の中止を提案したんです。
しかし、スタッフは木田さんの犯行を“何も見なかったことにする”として収録継続を強行。この様子を、VTRのナレーションでは『TBSのありえない隠蔽体質』と説明すると、スタジオでは爆笑も起きていました」
VTRではその後、木田の犯行が完全にバレる流れになり、すべてが明らかになる前に高野が涙を流しながら、叱責。
そして、木田の犯行が逆ドッキリだとわかると、高野はもう一度、涙を流しながらホッとした表情を見せたのだった。
そんな“後輩思い”の熱いシーンは感動を呼び、同番組MCを務める「ダウンタウン」の浜田雅功も、伏し目がちになりながら見守ったのだった。
ちなみに説の最後には「木田は楽屋泥棒じゃないし TBSに隠蔽体質もない」というオチで締めくくられている。
感動の企画内容にはインターネット上でも大きな反響が起きていた。その一方で、VTRに一瞬差し込まれた「TBSのありえない隠蔽体質」というイジリが物議を醸す事態に。
X上では、
《水ダウ、TBSが隠蔽体質ってシャレになってないような…》
《良い子の諸君!この最後の「TBSに隠蔽体質はない」というオチで笑っているのなら相当危ないぞ》
《「TBSのあり得ない隠蔽体質」は、90年代を知っている人間にとってはきわめて強力なフレーズ》
といった声が相次いでいたのだ。
社会部記者はこう話す。
「言わずもがなですが、1996年に発覚した『TBSビデオ問題』は同社の隠蔽事件として非常に有名です。弁護士の坂本堤氏がオウム真理教を批判したインタビュー映像をTBSが放送前に、同教団に見せた直後に、坂本弁護士一家殺害事件が発生しました。
ビデオのやり取りは1989年だったにもかかわらず、TBSは一連のオウム真理教事件が捜査されるまでの約6年半の間、このことを認めておらず、まさしく隠蔽していました。
発覚後に『ニュース23』で筑紫哲也氏が『TBSは今日死んだ』と語ったことを覚えている視聴者にとっては、今回の『TBSのありえない隠蔽体質』はジョークで済ませられなかったのも仕方ありません」
TBSといえば、最近も6月3日に『報道特集』を担当していた渡部峻アナウンサーが泥酔状態で民家に侵入し、通報されたことが発覚したが、それも6月16日に「現代ビジネス」にすっぱ抜かれるまで、公表していなかった。
“隠蔽体質”を約30年前の話として片付けられないだろう。
07/26 04:10
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