「予言」「思い出して涙」いまXで『セクシー田中さん』問題が猛烈に蒸し返されている理由【日テレは新指針公表】
7月22日、日本テレビは2023年に放送した木南晴夏主演の連続ドラマ『セクシー田中さん』の原作者・芦原妃名子さんが急逝した問題を踏まえて、新たな指針を公表した。
「日本テレビドラマ制作における指針」と題された文書では「原作を尊重」の文言が記されており、放送1年前には原作側とドラマ制作側で企画に対して「基本的な合意」を作るように努めるという。
このことが報じられ、またもこの問題はクローズアップされているが、それとは別の視点からX上では『セクシー田中さん』のことが猛烈に蒸し返されている。
《セクシー田中さんの件思い出して涙出てくる》
《事件前に描かれてたのが凄い。予言というか、本当に起きるべくして起きた業界の闇なんだろうな》
《舞台を知らない原作者が作った脚本の出来の話が過去の傷にぶっ刺さった》
このように『セクシー田中さん』事件とのリンクに言及されているのは、7月3日から放送開始された人気テレビアニメ『推しの子』(TOKYO MXほか)の第2シリーズについてだ。
テレビ誌ライターがアニメ『推しの子』をこう解説する。
「物語は伝説のアイドルのファンだった主人公がそのアイドルの子供に“転生”するという大胆な設定で、転生後に殺害された“母”の真相を探るべく、主人公自身も芸能活動をおこなっていきます。
2023年放送の第1シリーズでは恋愛リアリティショーについて描かれたシーンが話題になりました。というのも、番組側の演出によって“悪役”に描かれた登場人物がSNSで誹謗中傷に遭い、自殺を試みるという内容だったからです。
これが『テラスハウス』に出演し亡くなった木村花さんの遺族から抗議が起きるほど、現実の事件と酷似していたんです。漫画原作者の赤坂アカさんは連載前の初期プロットを構想しており、『テラスハウス』の事件を“下敷き”にしたことは否定しています」
そして、現在放送されている第2シーズンでは、主人公が出演する“2.5次元舞台”での脚本家と漫画原作者の対立について描かれているのだ。
「この内容は『セクシー田中さん』の事件が露見するより前に漫画で描かれていたので、事件をモチーフにしたわけではありません。
しかし、事件を予言していたかのように脚本側と原作者側の間に何人もの“伝言者”が存在していることで、互いの意思疎通がまったくできない状況を説明しています。
さらに、原作者がすべて脚本を書き直そうとする部分まで、事件と同じでした。こうなると、昔から漫画業界全体で囁かれていた話なんだろうと思ってしまいますが……」(前出・テレビ誌ライター)
日テレが“外の業界”からの声をもっと聞いていたら、事件は起きなかったかもしれない。
07/24 03:41
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