東山社長の元マネも…「彼らを野放しのSMILE-UP.に憤りを感じます」当事者の会が告発した「性加害」告発状の中身

東山社長との面談を求める石丸志門氏

 

「旧ジャニーズ事務所の元社員2人を刑事告発します。性加害をしていたのはジャニー喜多川氏だけではありません。最高検察庁に告発状を持っていきます」

 

 7月17日に、元テレビ朝日法務部長で弁護士の西脇亨輔(きょうすけ)氏が公開したYouTube動画で、「ジャニーズ性加害問題当事者の会」副代表の石丸志門氏と、前代表の平本淳也氏の2人はそう語り、5月に告発状を検察庁に持参したことを明らかにした。

 

 

 故・ジャニー喜多川氏による性加害問題で、「SMILE-UP.」(旧ジャニーズ事務所)は16日、被害を申請した人が1000人を超えたことを明らかにした。このうち512人に補償内容を通知し、484人が合意。466人に支払いを完了したという。多数の被害者がいたことが、あらためて明らかになった。

 

 だが今回、石丸氏らが告発した、2人の元社員による性加害は、このなかには含まれていない。石丸氏に話を聞いた。

 

「5月に、検事総長宛てに刑事告発しました。そこに書いた社員というのは、ひとりは東山紀之社長のマネージャーだった人物。もうひとりは、ジャニーズJr.(現・ジュニア)のマネージャーのうちのひとりです。彼らから性被害を受けたタレントらが、現段階で何人いたのか、我々はまだ把握できていません。

 

 ただ、性加害は車のなかやレッスン場でおこなわれていたと聞いています。もともとは2023年におこなわれた、再発防止特別チームによる調査で明らかになったもので、SMILE-UP.はそのことを認めています」

 

 実際、SMILE-UP.社の代表取締役を務める東山紀之氏は、3月28日のBBCの報道で「ほかに2人のジャニーズ事務所スタッフが少年タレントを性的に加害していた」と聞いている旨を明かしている。

 

「ところが同社は、『被害者側に処罰感情がない』『被害者のプライバシーの保護』と言って、自ら刑事告訴しないばかりか、警察への情報提供もしていないのです。2人の社員はすでに同社を退社していますが、このまま彼らを野放しにしようとしているのです。彼らの犯した罪については、まだ時効が成立していないので、逮捕することができます。でも同社が何もしようとしないため、我々が告発に踏み切ったのです」(石丸氏・以下同)

 

 石丸氏らが提出した告発状は、その後、東京地検特捜部の扱いになり、先ごろ、東京地検から連絡が来たという。石丸氏が続ける。

 

「地検からは、被害者の特定と具体的な被害の事実関係を明らかにして、もう一度、提出してほしいといわれました。いつ、誰が、どこで、どんな被害を受けたのか。現在、それを調べるはSMILE-UP.社しかできません。同社が、自ら性加害をあぶり出さないといけません。何もしない同社に対しては憤りを感じています」

 

 2024年5月、ジャニー喜多川氏による性加害を訴えてきた「当事者の会」メンバーの中村一也氏と元メンバーの長渡康二氏は、警視庁赤坂署に出向き、元社員による性加害について捜査するよう要望していた。

 

 SMILE-UP.社は、元社員の性加害についてどう対応するのか。その姿勢が改めて問われている。

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