4月期ドラマ、視聴率2ケタ達成は2作品のみの“惨状”木村拓哉も抗えぬテレビ業界の「新たな指標」

ドラマよりも身長に関する話題ばかりが目立った今期ドラマの木村拓哉

 

 若者のテレビ離れが深刻化し、「視聴率1ケタ台」が当たり前と化している近年のテレビ業界。その影響を表すかのように、2024年4月スタートのドラマで世帯平均視聴率が一度でも10%(ビデオリサーチ調べ、関東地区。以下同)に届いたのは、『アンチヒーロー』(TBS系)と『Believe-君にかける橋-』(テレビ朝日系)の2作品のみだった。

 

 バラエティでは、先日『リンカーン』(TBS系)の後継番組『ジョンソン』(同)が視聴率低迷により、放送から1年で終了するなど、人気俳優や芸人を起用しても視聴率が伸びない現状が続く。昨今のテレビ業界についてテレビ制作会社関係者はこう語る。

 

 

「昔は、視聴率が20%に届かないと業界内では馬鹿にされてましたよ。ですが、いまは10%に届けば褒められる時代になっています。大型スポーツイベントや年末の特番などは、視聴率が2ケタ台に届きやすいですが、ドラマやレギュラー番組など長期的な番組で視聴率を稼ぐのは、いまの時代、とても難しいですね」

 

 なかでも、1990年代から2000年代のドラマを支えたのは木村拓哉の“凋落”が著しい。『ラブジェネレーション』(フジテレビ系)、『ビューティフルライフ』(TBS系)、『GOOD LUCK!!』(同)など、木村が主演のドラマはすべて視聴率20%を超え、「木村拓哉を起用すれば高視聴率が確約される」と、業界関係者からも太鼓判を押されていた。

 

 しかし、時代とともに木村の主演ドラマの視聴率は低下。『風間公親-教場0-』(2023年、フジテレビ系)では世帯平均視聴率9.9%と、自身初となる10%を下回る結果に。さらに『Believe』も、天海祐希や竹内涼真など豪華俳優陣を起用し、初回は世帯平均視聴率11.7%と2ケタの好発進をしたものの、3話以降は1ケタ台と低迷が続いた。本誌が調査した「2024年上半期『がっかりした』ドラマランキング」でも1位となり、ネット上では木村への不評の声が集まっている。

 

《木村拓哉だけ1人だけ演技が浮いていたからね。》

 

《キムタクは「俺がヒーロー」「俺様、カッコいい」見たいのばかりで、マンネリ化しているし、見ている方が居心地悪い感じになってしまう》

 

《キムタクはなにをやってもキムタク》

 

《木村拓哉と言う名前だけでは視聴率を取れる時代の終焉でしょう。》

 

 視聴率の低迷が続くなか、テレビ業界では重要視する別の指標があるという。

 

「若い世代はリアルタイムでテレビを見ない代わりに、TVerやNetflixなどの動画配信サービスを活用するので、近年は動画配信サービスの『再生数』をチェックしています。再生数がよければ人気の有無が分かるうえ、ドラマの場合、続編や映画化へつなげる材料になります。バラエティでは、反響のよかった企画が次回以降の参考になります」(同前)

 

 テレビ業界に起きている大きなパラダイムシフト。キムタクとて、その流れには逆らえないようだ。

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