「まじきもい」人気グラドルが激怒する「局部写真送りつけ」被害は罪に問われるのか? 弁護士に聞いた

ミスマガジン2022「ミスヤングマガジン賞」を受賞した麻倉瑞季

 

《こうやってメンションして陰部見せてくる男まじきもい捕まって欲しい》

 

 6月12日、自身のInstagramのストーリーズで、ファンからの迷惑行為を明かした、麻倉瑞季(22)。ミスマガジン2022「ミスヤングマガジン賞」に選ばれたほか、現在、Instagramで20万人以上のフォロワーを持つ人気グラビアアイドルだ。

 

「ファンがメンションをつけて、麻倉さんのストーリーズに送ってきた画像は、彼女の写真の上に自分の局部を載せた写真でした。浅倉さんは局部を消す加工をして、その画像をストーリーズに投稿。続けて、局部を送られてくる被害に、何度もあっていることを明かしたのです。

 

 ネット上では、女性インフルエンサーのSNSなどに自身の局部を送りつける行為は『チン凸』と呼ばれていて、同様の被害を訴えるケースは絶えません」(ウェブライター)

 

 

 麻倉の告白に対し、Xのコメント欄には、

 

《そんなバカいるの まじで信じられないね》

 

《てかそんなん見せつけてくる奴らってなんの目的なんだかさっぱりわからん。即通報追放システムないのかしら》

 

 など、同情の声が複数寄せられた。

 

《捕まって欲しい》と麻倉が訴えるように、こうした行為を罪に問うことはできるのだろうか? タレント事務所関連の案件も多くこなす弁護士に、匿名で話を聞いた。

 

「今回のケースは、麻倉さんのInstagramのストーリーズにメンションつきで卑猥な画像を送ってきたということですが、この画像が麻倉さんしか見られない状態だったのか、メンションから誰もが画像に飛べる状態だったのかで話が変わってきます。特定の個人に1回送っただけですと、刑法上の罪に問うのは難しいのですが、もし、後者だった場合、不特定多数の人が画像を目にすることがあるので、『わいせつ物頒布等罪』となる可能性が出てきます。

 

 不特定多数の公衆が目にするかどうかが、罪に問えるか否かのポイントになるので、画像の送り先が、たとえばInstagramのコメント欄だったり、複数人が参加するグループLINEやグループメッセージ内で卑猥な画像を送ったりするのも“頒布”になります。ちなみに、わいせつ物頒布等罪の量刑は『2年以下の懲役若しくは250万円以下の罰金もしくは科料、または懲役及び罰金の併科』になります。

 

 また、麻倉さんは《今日だけで7本》などとも明かしていたようですが、これをもし同一人物がやっていた場合、ストーカー規制法違反で罪に問える可能性があります。相手が『やめてください』と言っているのに、それ以降も、連続で電話したりメールしたりすれば、ストーカー規制法違反で立件されることもあり得ます」

 

 ここまでは「刑法で罪に問うには」という前提だが、ほかに、民事で訴えるという手法もあるという。

 

「迷惑行為によって精神的損害を被ったとなれば、刑事事件として被害届を出すことにくわえて、かつ民事で訴えることもできるでしょう。相手が誰か特定できれば、という問題はありますけど、少額だとしても、お金を取ることはできますよね。民事は刑法上の犯罪に引っかからなくても、精神的損害を受ければ訴えられるので。

 

 その場合、同じ人から何回か迷惑行為をされている、という証明と、精神的な損害を受けたことを証明する診断書が必要になります。民事訴訟は、こちらが何かを求めないと訴えることができないので、慰謝料や心療内科での治療費などを求める形になるでしょう」

 

 対抗手段として、相手のアカウントをさらすなどのやり方はどうだろうか?

 

「うーん……それは、さらすほうにもリスクがあります。相手からの攻撃がさらにしつこくなったり、身辺に危険が及んだりする可能性も否定できません。送り主が特定されたことで、会社や学校にいられなくなって、自暴自棄になるということはよくあることなので。

 

 もし私が麻倉さんに相談を受けたとして、アドバイスをするなら? ただちにInstagramを運営するMeta社に通報してもらうと同時に、本人のアカウント上で『いま、こういう被害にあっていて、弁護士に相談のうえ、法的措置を取ります。アカウントの特定もします』という報告を、すぐにやってもらいますね。さらに『迷惑画像を送ってきたアカウントについては、やむを得ずここで発表するかもしれません』と通告することも検討するでしょう。

 

 こうした行為をしている人にとっては、ただの悪ノリかもしれませんが、いまの時代、個人を特定される可能性のほうが遥かに高い。ここまでにあげたリスクや、送り主個人が特定されて失うものの大きさを考えたら、普通は絶対にやらないはずなんですけどね」

 

 迷惑行為が与える苦しみを分からないようでは、ファンを名乗る資格はない。

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