BRICS首脳会議開幕へ、「パートナー国」創設でさらに拡大か…議長国ロシアは「対米欧」意識

 【カザン(ロシア中部)=東慶一郎】ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカなどで構成するBRICSは22~24日、露中部カザンで首脳会議を開く。1月のイラン、エジプト、アラブ首長国連邦(UAE)、エチオピアの加盟以来、初の首脳会議だ。議長国ロシアは対米欧を意識し、さらなる拡大に意欲を示しており、新たに「パートナー国」の枠を作る方向で調整している。

BRICS首脳会議が開催される露中部カザンの会場(21日)=AP

 ロシアのユーリー・ウシャコフ大統領補佐官(外交担当)によると、会議には36か国と六つの国際機関の代表が出席。このうち22か国は首脳が参加する見通しだ。23日に加盟国による首脳会議、24日に招待国を含めた拡大会議を開く。共同宣言を採択後、プーチン露大統領が記者会見を行う。

 ロシアは今年のテーマに、「公平な世界の発展と安全保障に向けた多国間主義の強化」を掲げる。ウクライナ侵略から2年半が過ぎる中、対露制裁に加わらない新興・途上国「グローバル・サウス」を取り込み、有利な情勢を築くのが狙いだ。

 プーチン氏は2国間外交も積極的に展開する。22日には中国の 習近平シージンピン 国家主席やインドのナレンドラ・モディ首相、南アフリカのシリル・ラマポーザ大統領らと会談する見通しだ。

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