ゼレンスキー氏、ロシアへの「勝利計画」説明…マクロン大統領と会談「停戦については話していない」

 【ローマ=倉茂由美子、ベルリン=中西賢司】欧州歴訪中のウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は10日、英国に続いてフランス、イタリアを相次いで訪問し、両国首脳にロシアの侵略を終結させるための「勝利計画」を説明した。11日にはドイツでショルツ首相と会談した。

ゼレンスキー大統領(左)とマクロン大統領(10日、パリで)=AP

 ゼレンスキー氏はパリでマクロン大統領と会談後、記者団に「停戦については話していない」と述べ、ロシアに対する攻撃で規制緩和を米欧に求める姿勢を強調した。長射程兵器の使用制限撤廃が計画に盛り込まれているとみられる。

 ローマで行ったメローニ首相との会談では、ウクライナの重要資源をロシアに奪われないようにするなど計画の経済的側面を中心に議論したと明らかにした。11日にベルリンで会談したショルツ氏にも計画への理解を求めた模様だ。

 ドイツで12日に予定されていた首脳級のウクライナ支援国会合がバイデン米大統領の欠席表明で中止となり、ゼレンスキー氏は欧州主要国歴訪に切り替えた。

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