イランのハメネイ師、イスラエルへの攻撃は「最小限の懲罰」「必要なら今後も行う」

 イランの最高指導者アリ・ハメネイ師は4日、首都テヘランのモスクで金曜礼拝の説教を行い、イスラエルに対する1日の攻撃が完全に合法的な行為だと主張した上で「必要なら今後も行う」と述べ、対決姿勢を鮮明にした。イスラエルの反撃を意識して「防御の手綱を締めよ」と述べた。

 説教は、イスラエルの空爆で9月27日に殺害されたレバノンのイスラム教シーア派指導者ハッサン・ナスララ師の追悼式の後に行われた。ハメネイ師が金曜礼拝を先導する導師を務めるのは2020年1月以来。

 パレスチナ自治区ガザの戦闘が7日で1年を迎えることに触れ、説教が特にパレスチナとレバノンに向けたものだと指摘した。説教はペルシャ語とアラビア語で行われた。イスラエルへの攻撃は「最小限の懲罰だ」とし、「イスラエルに対する抵抗は後退せず勝利する」と述べた。

 一方、精鋭軍事組織「革命防衛隊」は3日、イスラエルによるシリアの首都ダマスカスへの空爆で負傷していた隊員が死亡したと発表した。軍事顧問として派遣されていた。イランが1日に実行したイスラエル攻撃は、レバノンで軍事顧問を務めていた革命防衛隊の准将が、ナスララ師とともに殺害されたことに対する報復も理由となっていた。(テヘラン支局 吉形祐司)

ジャンルで探す